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岡星寮
岡山県視覚障害者センター

岡星寮だより 第54号(テキスト版)

岡星寮だより 第54号

 

新年のご挨拶

社会福祉法人岡山県視覚障害者協会 会長 片岡美佐子(かたおか みさこ)

 

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 旧年中は岡星寮の運営に対し、家族会のみなさまをはじめ、その他関係の多くのみなさま方には一方ならぬご理解・ご協力を賜り深く感謝し心よりお礼申し上げます。

 コロナ禍も、3年目に入りました。まだまだ収まってはいません。一昨年から引き続き、新しい生活様式を実践しなければなりません。早くコロナ感染症の特効薬ができることを願って、今は、お互いに我慢をし耐えて乗り越えなければならないと思います。

 このような状況下で、昨年は無観客により、オリンピック、パラリンピックが開催されました。特にパラアスリートの活躍では、多くの人々が感動し、勇気と元気を与えてもらいました。こうしたことから、これから障害に対する理解が深まっていくものと期待しております。

 そして昨年も岡星寮でも寮祭り、日帰り旅行など、コロナ感染症対策のために中止せざるを得ませんでした。利用者の皆様には、職員やボランティアの方々が工夫した代わりの行事で楽しんでいただけたものと思います。

 また、令和3年度の、第74回全国視覚障害者福祉大会も、岡山県倉敷市においてWEBで開催しました。

 なお、岡星寮の建て替えについては、手続き等が順調に進めば、令和4年度中に、建築着工の予定です。

 年頭にあたり皆様の益々のご繁栄をお祈りいたしますとともに、これからも、職員をはじめ関係者一同が連係して、すべての人が個人として尊重され、共に支え合いながら安心安全で快適な生活が維持されるよう、個々のニーズに合った支援に努めてまいりたいと考えています。

 今後ともなお一層の温かいご支援ご協力を、よろしくお願い申し上げます。

 

 

新年のあいさつ

岡星寮家族会会長 八杉一正(やすぎ かずまさ)

 

 新年明ましておめでとうございます。

 皆さまにおかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。早いもので中国武漢で発生し、世界を震撼させた新型コロナウイルスも二年の歳月が経過しようとしています。昨年は、東京オリンピック・パラリンピックの開催は無観客での開催とはいえ、多くの感染者が発生した第五波への影響は非常に大きかったのではないでしょうか。

 全国的には賛否両方の意見もあったようですが、昨年暮れのころにはワクチンの影響もあり全国的に感染がかなり抑えられ、トンネルの出口の明かりがかすかに見えそうな期待を持ったものでした。それなのに師走に入るとともに新たなオミクロン株といった変異株も発生し、世界的に広がりつつあり、国内でも第六波になるのではとの不安が広がりつつあり、非常に心配されるところです。

 政府も新しい総理大臣に代わり、水際対策を厳しく実施しているところでありますが、本年は中国で冬季オリンピック・パラリンピックも開催され昨年の繰り返しを危惧するところであります。

 家族会の皆さまも,岡星寮のすべてのイベント等が開催できず、寮生との面会もままならない現状ではありますが、寮長・職員の皆さまのリスクに対する懸命の努力と対応により寮内での新型コロナの感染が防げているものと心より感謝する次第です。

 どうか家族会の皆さまには引き続きの御支援と御協力を申し上げるとともに、コロナが一日も早く終息し、本年が皆様にとって実り豊かで明るい一年となることをお祈りし、新年のご挨拶といたします。

 

 

日帰り喫茶

生活支援員 比良誠太郎(ひら せいたろう)

 

 6月頃から11月までの間に、日帰り旅行の代替行事として日帰り喫茶に行ってきました。途中緊急事態宣言や蔓延防止措置などで行けない時もありましたが、無事終えることができました。

 オープンテラスの風通しの良い場所でコーヒーや軽食を楽しみました。久しぶりの外食で皆さんとても喜ばれていました。その後新しい岡星寮の建設予定地に行き、どのくらい広いのかを見に行ったりしました。

 来年度こそは、ご家族、ボランティアの方々と日帰り旅行ができたらと職員一同願っております。

 

 

退所された利用者の方

 

 令和3年12月17日に川上孝太郎さんが退所されました。岡星寮に来てもう少しで3年目となるところでした。難病で体が動かなくなり特別養護老人ホーム多聞荘に移ることになりました。コーヒーとケーキが好きで、ブルーマウンテンが大好きでした。笑顔の素敵な優しい方でした。皆様、お元気で、優しくしてくれてありがとうと言われていました。

 

 綾木達彦さんが令和3年12月27日に岡星寮を退寮されました。9月から鳥取の病院へ入院されていましたが、今後の綾木さんの体調のことを考えての対応となりました。

 利用者の方々、職員には、34年間岡星寮で生活された綾木さんの思い出がたくさんあります。また、長い間ご家族の方にも岡星寮を支えてもらい感謝の気持ちしかありません。今後の綾木達彦さんとご家族の皆様のご多幸を心よりお祈りしております。

 

 

新しい利用者の方

 

 9月1日から岡星寮に新しく入りました、松尾和樹です。入所してすぐに誕生日が来て、30歳になりました。早速の誕生日プレゼントをありがとうございました。とても嬉しかったです。長所は、まだまだ若くて明るく元気いっぱいなところです。お話しするのが好きなので、皆さん声をかけてくださいね!

よろしくお願いします。

 

 

退職のご挨拶

 

生活支援員 岡﨑孝(おかざき たかし)

 

 岡星寮に入って2年、はじめは今まで勤めていたところとの違いに戸惑う場面もありましたが、岡星寮の利用者の方々、支援員の方々に暖かく迎えていただき、楽しく過ごすことができました。

 今回、自身の都合で退職することになりましたが、利用者の皆さんといろいろな話をしたこと、過ごした時間のことを思い返すと改めて時間の経つことの早さを感じました。

 短い間ではありましたが、お世話になりました。ありがとうございました。

 

 

寮まつり代替行事を開催して

 

まつり担当 生活支援員 小野夏子(おの なつこ) 藤髙康平(ふじたか こうへい) 渡辺弘(わたなべ ひろし)

 

 昨年度同様、新型コロナウイルス感染症の収束が見込まれず、利用者さんが楽しみにしていた寮まつりも中止となりました。外出も制限があり、我慢の多い中で楽しみを継続して持っていただけるよう代替行事を計画しました。初めての取り組みもあり、どうしたら楽しんでもらえるかそれぞれの行事を企画した支援員は熟慮して準備しました。期間中は利用者さん同士で、どれに参加するのか、どんなことをするのかとおしゃべりも盛り上がっていました。

 

8月255日、足踏み運動、17名参加。

 曲に合わせながら足踏みをしました。運動が苦手な方も知っている曲が流れると口ずさみながら最後まで参加できました。「楽しかった!またやりたい!」とリクエストがあり余暇時間にも実施しました。

 

10月7日、ドレスを着用、9名参加。

 利用者さんの念願だったドレスをレンタルして着用していただきました。お化粧もしてプロに撮影をお願いしました。最初は緊張した様子でしたが、だんだんと笑顔も溢れ、とても喜ばれていました。「記念の写真が撮れました」という言葉を聞けてこちらも計画してよかったと嬉しく思いました。

 

10月11日、レクリエーション、8名参加。(生活支援員 熊代功(くましろ いさお))

 岡星寮食堂で物当てゲーム、匂い当てゲーム、音当てゲームを各4名の2チームに別れてチーム対抗戦を行いました。白熱したゲーム展開になり皆さん真剣な表情で素敵な笑顔を見せてくださっています。レクリエーションの最後は参加利用者全員で音楽に合わせて踊り楽しいひと時を過ごすことができました。

 

10月14日、レクリエーション、11名参加。(生活支援員 有本玲子(ありもと れいこ))

 踊って歌ってコロナを吹き飛ばそう。祭り気分を盛り上げよう。と利用者の希望でレクリエーションを食堂で行いました。始めに自己紹介ゲーム、ボーリング大会をしました。そして、希望されていた盆踊りを手ぬぐいと、祭りのうちわを持ち踊って歌ってにぎやかに楽しみました。

 

10月17日、本来は寮まつり開催日だったので一日を通して行事を実施しました。

 抽選会では大きなガラポンを回してもらいました。景品は日用品の他に、利用者さんが喜ばれそうなものを各担当支援員が考えて用意しました。昼食は希望のメニューを取り入れてもらった外注のお弁当を提供しました。「ガラポンを初めて回して楽しかった」「ノンアルコールビールも飲めたしお弁当が美味しかった」等たくさんの感想が聞けました。

 

 フライングディスク、16名参加。寮庭で開催しました。1人2投で飛距離を計測し競いました。みなさん、練習の成果を発揮すべく張り切って投げました。初参加の新入所の方も見学だけの予定でしたが、競技に誘うと楽しさが伝わったのか一緒に投げることができました。順位云々より一人ひとりが楽しめたようで、とてもよかったです。

 

 ウォーキング、21名参加。しっかり歩きたいグループとゆっくりグループとに分かれました。しっかり歩きたいグループは百間川の河川敷まで歩き、ゆっくりグループはそれぞれに合わせたペースで個別に散歩し秋を感じることができました。

 

 カラオケ、15名参加。自分の得意な歌や新たに挑戦したい歌を選んで熱唱しました。みんなノリノリ気分で盛り上がりました。(カラオケ等は新型コロナウイルス感染対策をして実施しました。)

 

10月25日、マッサージ、9名参加。

 心と体をほぐせるよう「触れる」ことに重点を置いて実施しました。良い匂いのクリームで手や足をマッサージしました。「気持ちええわー」と表情を緩めたり、普段触れられることが苦手な方も嫌がられず触らせてくださったので少しはリラックスしていただけたかなと感じています。

 樹脂粘土で創作11名参加。創作活動が大好きな利用者さんが集まりました。樹脂粘土を丸めて穴を開けてビーズを作ったり、型抜きを使用したり、それぞれ好きな形を作りました。後日、手芸クラブでブレスレットやブローチに加工しました。樹脂粘土のつるつるとした感触も良くて皆さん楽しめた様子でした。

 

 

忘年会

生活支援員 西村陽子(にしむら ようこ)

 

 12月28日㈫に忘年会を寮内で行いました。今年は、カラオケ・ゲームに加え、岡山県北の湯原温泉より取り寄せた、濃縮温泉水を使い、寮のお風呂に入れて湯原温泉へ入りました。また、夜の部は、バラの花びらを浮かべ、湯バラ温泉として入浴を楽しみました。(カラオケ等は新型コロナウイルス感染対策をして実施しました。)

 

 

岡山県庁展示への出品

 

 岡山県庁展示のため、ひまわりの貼り絵を制作しました。

 慣れないことに戸惑う利用者もいましたが、ほとんどの利用者は、興味を持ち、良い表情で取り組んでいました。

 純粋に制作を楽しむ利用者。皆で、和気あいあいと、おしゃべりを楽しみながら制作する利用者。いろ紙を破る音、貼る感触、背景に使用している水色の砂を触って楽しむ利用者。完成作品が多くの人に見てもらえることが嬉しくて取り組む利用者。人それぞれに楽しみ方がありました。積極的に取り組む利用者が多く、普段とは違った側面も見られました。楽しむことを大切に制作できたことが良かったと思います。

 来年の展示に向け、多くの利用者に楽しんで参加頂き、完成作品も触って楽しめるようなものにしていきたいと思います。

 生活支援員 藤原勝

 

 

(令和3年7月~12月)

ボランティア活動実施状況

(ボランティア活動については、新型コロナウイルス感染症対策のため休止しています。)

 敬称略

★福祉ボランティア・ひまわり

 (毎週土曜日における喫茶店へのガイドヘルプ)

 休止中です。

★ボランティアグループ・つくしんぼ

 (毎月1回日曜日における寮内活動)

 休止中です。

★岡室(おかむろ)(毎週土曜日に朗読・ギター演奏・合唱会・電話での対話)

 朗読については利用者の方からのリクエストをもとに朗読テープを作成して提供していただきました。

 合唱についても利用者の方のリクエストをテープに録音していただきました。 

 対話については、数か月に1回希望者による電話での対話をして頂きました。

★赤木(あかぎ )(点訳本の提供)

 2ケ月に毎位に点訳の本を提供していただきました。

★中野(なかの)・中尾成介(なかお せいすけ)・合田(ごうだ)(毎週日曜日にパソコンの指導)

 休止中です。

 

 

苦情・要望について

 

生活支援主任 福田陽子(ふくだ ようこ)

 

 今年度の苦情対応研修はオンライン研修となり、第三者委員佐藤(さとう)さんと直原支援員の受講でした。

 報告の中で印象的だったことは、苦情はマイナスなイメージですが、情報としての価値、自分では気づきにくいものに気づかせてくれ、うまく生かすことで我々の成長につながるととらえるとプラス部分が見えてくるということです。

 今後も利用者やご家族と信頼関係を築き、何でも話してもらえるように努めていきます。

 

〇寮長ヒアリング 9月15、16日実施

 ・苦情8件

 ・要望15件

 

〇その他

 ・苦情2件

 

〇第三者委員佐藤さんヒアリング

 ・新型コロナウイルス感染症防止のため実施できませんでした。

 

 

ご寄付(7月~12月)ありがとうございました。

 敬称略

 

※(株)岡山丸果(おかやま まるか)

※加藤憲(かとう あきら) 岡星寮寮長

 

 

令和3年度から新しくホームページを開設しました。定期的に更新していますので、そちらもどうぞご覧ください。

 

 

医務室より

看護師 嘉数千恵(かすう ちえ)

 

 新型コロナウィルス感染症発生予防のためワクチン接種を行いました。ワクチン接種を受けたからと言って完全に予防できるわけではありませんが、発症予防効果は約95%と報告されていて実際、ワクチンを受けていない人よりも新型コロナウィルス感染症を発症した人が少ないということが分かっています。

 岡星寮でワクチン接種可能な利用者は6月から接種を開始し、8月には2回とも終了しました。3回目の接種も行う予定にしています。施設内での感染予防対策として、①身体的距離の確保 ②マスクの着用 ③手洗い・消毒の3つの基本対策に加え、3密(密集・密接・密閉)の回避と日常的な健康状態の確認、適切な室温湿度の調整、時間を決めての施設内と室内換気を促すなど生活環境にも気をつけています。

 インフルエンザについて、昨季はコロナウィルス感染症との同時流行はみられませんでしたが、そのため社会全体の集団免疫が形成されておらず今季に大規模な流行も懸念されています。岡星寮では11月22日にインフルエンザのワクチン接種を行うと同時に、基本の感染症対策を万全に行い、感染予防に努めていきたいと思っています。

 

 

編集後記

 

 あけましておめでとうございます。寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

 岡星寮では昨年秋からレクリエーション大会、やきいも大会、寮内での忘年会を皆さんで楽しく過ごすことができました。

 今年は外にもっと長く出かけられるといいねと利用者さんと楽しみを膨らませています。

 今年も一年よろしくお願いします。 

(編集委員一同)