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岡山県視覚障害者センター

視覚障害者センターだより 令和7年(2025年)4月(通巻415号)

視覚障害者センターだより  ~ロバと五つのにんじん~
令和7年(2025年)4月10日発行(通巻415号)
発行 岡山県視覚障害者センター
TEL 086-244-1121
FAX 086-244-1043
Eメール ossfc@nifty.com


● はじめに
 令和7年度(2025年度)が始まりました。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
 今年度は昭和60年(1985年)に現在の岡山市北区西古松の地に当センターが開設されてちょうど40周年となります。今後も県内の視覚障害者の皆様に、点訳図書や音訳図書などで様々な情報を提供していきたいと思います。
 さて、今月も利用者の方から「読者の声」欄の原稿を頂きました。ありがとうございます。皆様、ぜひお読みください。
 読者の皆様からの原稿は随時募集しています。利用者の方、利用者のご家族の方、ボランティアの方であれば、どなたでも投稿していただけます。テーマは自由で、メール、手紙(墨字、点字)のいずれでも結構です。匿名希望の方はその旨お書きください。

● 今月の内容
・お知らせ
・ロバの耳より情報
・読者の声
・所長の雑談
・センターを会場に行なわれている定例会
・行事のご案内
・人気のある点字図書のご案内
・新刊図書のご案内
をお伝えします。

● お知らせ(3件)
1.4月・5月の行事予定
 利用者の皆様向けのセンターで行われる行事をお知らせしています。事前の申込みが必要な行事もあります。
 休館日は毎週火曜日、4月30日(水)振替休館日、5月3日(土)憲法記念日、5月5日(月)こどもの日、5月7日(水)振替休館日です。5月4日(日)は「みどりの日」で祝日ですが、日曜日ですので開館します。その振替で5月7日(水)を休館します。
 開館時間は午前9時から午後5時まで(電話受付も同じ。ただし12時から12時45分までは留守番電話対応)です。図書整理日は第4木曜日の4月24日と5月22日で、終日留守番電話対応とさせていただきます。なお留守電のメッセージには、ご用件と共にお名前とご連絡先をお入れくださいますようお願いいたします。

4月の行事予定
11日(金) 視障協青年部ヨガ教室
13日(日) PCVOL(ぷくぼる)
17日(木) 囲碁教室
23日(水) 利用者とボランティアとのズーム交流会
27日(日) OPK

5月の行事予定
9日(金) 視障協青年部ヨガ教室
11日(日) 岡山市視障協役員会、PCVOL(ぷくぼる)
15日(木) 囲碁教室
18日(日) どうしてますか交流会
21日(水) 利用者とボランティアとのズーム交流会
25日(日) 視障協女性部ボイストレーニング、OPK

2. 職員交代のお知らせ
 新年度に当たり、当センターの職員5名のうち3名が交代することになりましたので、お知らせいたします。
 1人目は所長の原広三で、当センターには2年間の勤務でした。後任として柴典昭が所長に就任します。2人目は点字指導員のN.Kで、当センターには46年間の勤務でした。後任としてH.Tが勤務します。3人目は事務員のK.Mで、当センターには2か月の勤務でした。後任としてT.Sが勤務します。
 新しい職員は3名とも点字図書館の勤務は初めてですので、特に図書のリクエストの受付については不慣れな点もあり、利用者の皆様にはご迷惑をおかけすることもあると思いますが、どうかご容赦ください。なお、貸出担当のK.Kと音訳指導員のK.Mは引き続き今年度も勤務いたします。今年度も5名の職員で協力して頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、退任職員の挨拶と新しい職員の自己紹介を以下に掲載します。
 
   退任のご挨拶  前所長 原 広三
 当センターには2年前の春に赴任しました。2年間という短い間でしたが、利用者の皆様、ボランティアの皆様には大変お世話になりました。2年間の思い出などについては、この後の「所長の雑談」に書かせていただこうと思っています。ここでは簡単にご挨拶をさせていただきます。
 私は36年間の教員生活を終えた後、当センターで2年間勤務させていただき、とても興味深く有意義な経験をさせていただきました。何よりもうれしく、また楽しかったのは、盲学校で出会った生徒の皆さんやパソコンボランティアの活動で出会った人たちと久しぶりに再会できたことです。楽しくおしゃべりをしたり、パソコンやスマホのサポートをしたりしました。また一緒にヨガをしたり囲碁をしたりしたことも楽しかったです。
 また、センターで働くようになってから初めて出会った利用者の方々もおられます。電話でパソコンやスマホのご質問をいただき、電話では解決できない場合は当センターに来ていただいてサポートをしたこともあります。サポートをしながら楽しくおしゃべりもしました。
 点訳や音訳のボランティアの皆さんとも楽しく交流をさせていただきました。仕事や家事でお忙しい中、多くの時間を捧げ、当センターの活動を支えてくださり、心から感謝しております。今後とも当センターへのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
 利用者やボランティアの方々とは、好きな本や作家の話、日常生活の話題などいろいろと楽しく雑談もさせていただきました。
 私は4月からはICTボランティアとして引き続きPCVOLやOPKの例会に参加します。また、利用者の方からのご要望があれば、平日にもICT機器の利用に関するサポート活動を続けていきたいと考えています。
 新しい所長の柴さんとは、岡山盲学校で数年間一緒に働きました。柴さんは国語で、私は社会を担当していました。私と違ってとてもはきはきと明朗快活に話される方です。趣味は落語ということで、盲学校の文化祭で「時そば」を演じた時のことをよく覚えています。こんな楽しい人ですから、きっと当センターの雰囲気はますます明るくなっていくと期待してます。
 では、この続きはこの後の「所長の雑談」で書きます。皆様、2年間どうもありがとうございました。

   退任のご挨拶  前点字指導員 N.K
 定年後、再雇用の期限が来ましたので、退職します。この間、点字の面白さにどっぷりはまってしまった半世紀近くでした。まだまだ学びたいことはたくさんありますが、区切りをつけます。センターの事だけでなく、いろいろな経験をさせていただきました。特に印象に残っていることを3点あげるとすれば
 1.日盲連(現・日視連)の全国大会で八代英太氏(当時は参議院議員)にマイクを持って行ったこと。
 2.ティッシュ配りの時に、手に持っていたティッシュを丁度配り終えてあと一人で無くなった時に、その一人から「ください」と言われてうれしかったこと。
 3.警察音楽隊のオープニングはルパン三世のテーマと記憶している。ルパン三世は悪い人だけど警察には絶対に捕まらないと記憶しています。警察音楽隊の皆さんは心が広いのか、ルパン三世を知らないのか。ところで、ルパン三世のテーマ曲には歌詞があるのはご存知ですか。
 2年半前に圧迫骨折をしました。センターの事務所で電話を取り、椅子に座ろうとして椅子が無くて床に尻もちをつきました。その前に全員の椅子を変え、キャスターがよく滑りました。圧迫骨折はそのうち治るのですが、いつまでも歩けなくて、整形外科の紹介状で病院を変えて見てもらい、徐々に手足が動きにくくなる病気がわかりました。
 この病気は、早い人で30代で発症するらしいのですが、やめる間近に分かって良かったです。とは云え、将来を考え直す必要が出てきました。今月は少しゆっくりして、来月から介護保険を利用してデイサービスに行こうと思っています。
 最後まで元気に働けなかったことは悔しいですが、点訳書の校正などでセンターに顔を出すことがありますので、引き続きよろしくお願いいたします。

   新任のご挨拶  新所長 柴 典昭
 4月から所長を務めます柴典昭と申します。自己紹介をさせてもらいます。
 私はこの3月まで岡山県内の公立中学校、特別支援学校の教員をしてきました。岡山盲学校にも10年間勤務しました。
 盲学校在勤中に、視覚障害のある生徒さんや卒業生の方々、先生方、外部で交流のあった方たちに接して、それぞれの方の思いに触れる中で、いつかまた視覚障害者の方たちと関われることがあればと思っていました。この度、このような機会をいただいたことをとても喜んでいます。
 私は学生時代から40年以上落語をしています。盲学校勤務時代も学校行事等で度々皆さんに聴いてもらうことができました。視覚障害のある方たちは、音声を受け取り、頭の中で画像を作り出して落語の世界を楽しんでくださることがわかりました。落語の活動を続ける中で、視覚障害の方に向けた落語に力を注ぐプロの落語家さんともつながることができました。今後、ぜひセンターの行事でも落語を取り入れた活動ができればと思っています。
 また、盲学校勤務時代から、日本視覚障害者柔道連盟の役員をしています。昨年のパリパラリンピックの出場選手たちとも交流があります。これも機会があれば視覚障害者柔道について岡山の皆さんにも紹介できればと思っています。
 自分の持ち味も生かしつつ、利用者の皆さんの情報と心のよりどころであるこのセンターが、さらに有意義で魅力あふれる場所であり続けられるように、他の職員の方たちと共に努力いたしますので、何卒よろしくお願いします。

●新しい職員の自己紹介
(1)H.T
・居住地 岡山市
・趣味 映画、ドラマ鑑賞
・好きな本 『銀河鉄道の夜』
・利用者の皆様へ一言
 初めまして。点訳を担当させていただくことになりました。未経験ではありますが努力していきますのでよろしくお願いいたします。

(2)T.S
・居住地 倉敷市
・趣味 手芸
・好きな本 『ごみから地球を考える』
・利用者の皆様へ一言
 4月より事務を担当させていただくことになりました。皆様に安心してご利用していただけるように、精一杯頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

●ロバの耳より情報(3件)
1. 「点字ブロックタクシー」の紹介
 3月18日は、岡山市内の交差点に世界で初めて視覚障害者のための点字ブロックが設置されたことを記念する「点字ブロックの日」です。これに合わせ、点字ブロックをイメージしたデザインのタクシーが登場しました。
 点字ブロックは倉敷市出身の三宅精一氏が考案し、1967年3月18日に世界で初めて岡山市の原尾島交差点に設置されました。「点字ブロックタクシー」はこうした歴史を紹介することで、誰もが住みやすいまちの実現を呼びかけようと、岡山市のタクシー会社が導入しました。
 黄色い車体には点字ブロックをイメージしたイラストがあしらわれ、側面には「点字ブロックは岡山生まれです」と書かれているほか、屋根には盲導犬のオブジェが取り付けられています。また車内には点字ブロックの歴史や役割などを解説するパンフレットが置かれています。
 「点字ブロックタクシー」は限定1台のタクシーです。乗車したい場合は、電話で両備タクシーセンター(086-262-3939)に予約をしてください。乗車をされた方には、オリジナルデザインの「点字ブロックタクシー」シールとアクリルキーホルダーがプレゼントされます。(数量限定)

2. 岡山県身体障害者補助犬育成事業について
 岡山県では、公益財団法人岡山県身体障害者福祉連合会に委託して、身体障害者補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)育成事業を行っています。令和7年度の募集を下記日程で行います。補助犬の貸与を希望される方は、お住いの市町村福祉関係窓口へ申請してください。
(1)募集期間
 令和7年4月1日(火)~令和7年5月23日(金)
(2)補助犬貸与の条件
 ※所得制限の条件があります
(ア)身体障害者手帳を所持する者
 盲導犬 視覚障害1級
 介助犬 肢体不自由2級以上
 聴導犬 聴覚障害2級以上
(イ)原則18歳以上の者(18歳未満は要相談)
(ウ)盲導犬と積極的に外出したい希望がある者
(エ)身体障害者更生援護等施設入所者でない者
(オ)家庭環境及び住宅環境が犬の飼育に不都合でない者
(カ)借家に居住するものにあたっては、その家屋の所有者又は管理者から補助犬の飼育について、承認を得ている者
(キ)訓練施設で合同訓練を受けることが可能で、かつ責任を持って補助犬の飼育、管理が可能である者
(3)補助犬貸与までの流れ
(ア)お住いの市町村から県民局を通して公益財団法人岡山県身体障害者福祉連合会へ申請
(イ)申請内容を審査後、補助犬訓練施設にて貸与希望者の適性を判定し、本人へ決定通知
(ウ)訓練施設で約4週間、補助犬との合同訓練実施(自宅周辺、本人の行動範囲でも訓練)
(エ)訓練終了後、補助犬との生活開始
(4)留意事項
(ア)募集期間を経過した場合でも、補助犬貸与についてのご相談は随時、公益財団法人岡山県身体障害者福祉連合会へご相談ください。
(イ)訓練施設までの往復旅費及び宿泊費については本人負担となります。また、補助犬の育成、管理において、ドッグフード代、ワクチン等医療費は本人負担となります。(市町村によっては補助犬飼育費の助成があります。)

3.  令和7年度訓練生募集(視覚障害)について(地域生活支援事業所みちしるべ)
 地域生活支援事業所みちしるべでは、主に白杖(はくじょう)を使用した歩行訓練、パソコン初級程度(音声・拡大など)の訓練、調理訓練など、生活に不可欠なさまざまな動作訓練を主にご自宅等に訪問して行っています。見えない・見えにくいことで諦めていたことはありませんか?見えにくいなら音を頼りに、手の感覚を頼りに、最近では様々な道具や機械もあり、使えるようになれば生活がグッと楽になります。訓練費は無料(ただし、訓練中の交通費や教材費は自己負担)で訓練を受けることができます。「自分に訓練なんてできるだろうか?」「どんな訓練があるんだろう?」「遠方だけど訪問してもらえるんだろうか?」「見えない・見えにくさで不安があるんです」などなど、まずはご相談下さい。
<お問合せ>
 社会福祉法人 岡山県視覚障害者協会
 地域生活支援事業所 みちしるべ
 電話 086-250-9912(平日9時~17時)
 ホームページ:https://www.ossk-33.jp/livelihood/

●読者の声(1件)
1. 「ちこちゃん」と般若心経 第2回(全4回) K.Mさん(利用者)
 般若経は完成の一歩手前の経典ではないかと前回書きました。数学にたとえれば方程式、山にたとえれば8合目か9合目に相当する経典ではないかと書きました。
では仏教の完成型と言える経典はどこにあるのか、という難問にいよいよ挑戦してみたいと思います。般若経の後に説かれたとされる 無量義経には、仏の偉大さや美しさ、徳の高さを讃美した後に、仏の実装(実の姿)について次のように記されています。
「その身、有でも無でもなく、四角くも丸くもなく、短くも長くもなく、出るものでも没するものでもなく、生じるものでも滅するものでもなく、去るものでも来たるものでもなく…」
 まだ続くのですがもう充分でしょう。またしてもないないづくしです。ただし今度は仏の実装がないないづくしだと言っています。般若経が仏の知恵の完成を目指しているのに対し、無量義経では仏とは何かということについて言及しています。そしてどちらも仏教を貫く「クー」の概念を説明しようとしている点は同じです。また般若経では「実体がない」を前面に押し出していましたが、無量義経では「有でも無でもない」を先頭に置いて 強く印象付けようとしています。ここははっきり違うところです。
 では、仏の実装は有でも無でもないとはどういうことでしょうか。ここは「仏の実装」と「有でも無でもない」の二つに分けて説明したいと思います。
 まず仏の実装ですが、無量義経が明かす仏とは釈尊一人のことではなく、どこか遠い世界に住む荘厳な姿の仏のことでもありません。では仏はどこにおられるのでしょう。その答えは次の法華経にあります。細かいことは省略しますが、法華経の第20章ではすべての人の命に仏界(仏の世界)が備わっていることが明かされます。仏とは命(生命)の異名ということです。イエスキリストも「神の国はあなた方の中にある」と明言しました。仏と神の違いはあるけれど、言っていることは同じです。私たちの命こそが仏の住所・神の住所ということです。
 次に有でも無でもないの意味ですが、私たちの命が、ある時は有、ある時は無、という概念を心から納得するには少し時間がかかると思います。命を一種のエネルギーとみなせば理解の助けになるかもしれません。この世界にはまだまだ正体の判らないエネルギーがたくさんあります。宇宙を加速膨張させているエネルギーとか、重力を放ちながら光学望遠鏡でも電波望遠鏡でも捉えられないダークマターとか、最新の物理学が解明したエネルギーはすべてのエネルギーの10%にも届かないといわれています。命はまだ物理学の研究対象にもなっていませんが、未知のエネルギーが解明されていく過程で命のエネルギーも物理学の一分野に組み込まれるかもしれません。エネルギーは増えたり減ったりしません。形もありません。たとえば台風は熱エネルギーが運動エネルギーに変わったものですが、台風が消滅してもエネルギーは消滅せず、姿を変えてどこかに存在しています。これをエネルギー保存の法則といいます。私たちは日々外界から蛋白質や糖質などの栄養素を取り入れ、活用したのちに排泄しています。台風が周囲の空気を引き込んで 上空に吹き上げるのに似ています。命は宇宙のエネルギー、という定義は現代人の科学的思考にかなっているのではないでしょうか。さきほどご紹介した「四角くも丸くもなく、短くも長くもなく、出るものでも没するものでもなく、生ずるものでも滅するものでもなく、去るものでも来たるものでもなく…」の一節もエネルギーの本質を突いています。なくなったように見えるけれどなくなっていない、縁に触れるとどこからともなく、ふっと現れる、それがエネルギーです。1回目でご紹介した般若心経の「生まれたり消えたり、汚れたりきれいになったり、増えたり減ったりすることもない」の一節もエネルギーのことだと解釈すれば「なるほどなるほど」と納得することができます。また、色即是空・空即是色も、有はすなわちこれ 無・無はすなわちこれ 有と読み替えることができます。
 「前世を記憶する子供たち」の著者である イアン・スティーブンソン教授は、前世の記憶らしきものを持つ子供がいて、その記憶の通りの生涯を 終えた人物が過去に存在した事例はたくさんあるが、過去の人物とその記憶を語る子供たちの間をつなぐものがない。生まれ変わりを証明するには過去と現在を橋渡しするものがなければならない。しかし過去と現在の間には何もないように思える、そこに生まれ変わり説の難点があると述べています。教授はクーの概念を知りえない立場にありましたから無理もないでしょう。過去と現在を橋渡しするものがなくても命は有と無を繰り返すのですよ、有でも無でもないのですよと教えてあげたいものです。
 さきほど、すべての人の命に仏界(仏の世界)が備わっていると書きました。それを証明することができるのでしょうか。これについては以前のレポートで、臨死体験をした人の多くが語る喜びに満ちた光の世界は私たちの命に 仏や神の国があることを暗示しているのではないかと書きました。なぜ臨終の境にならないと喜びの世界を感じることができないのか、そこまでは判りませんが喜びの世界があることは確かです。心臓が止まって 脳が酸欠に陥った時にそのような錯覚を起こすのではないかとの説もあるようですが、酸欠に陥ると なぜ喜びを感じるのかという疑問に答えられる人はいません。
 話はいよいよ核心に迫ってきました。喜びに満ちた仏の世界を、生きているうちに、ほんの少しでも感じることができれば、そして、その実践法が判ればそれこそが正しい仏道修行と言っていいでしょう。仏道修行と聞いてまず思いつくのは「禅」ではないでしょうか。座禅瞑想して釈尊(釈迦)と同じ覚りを得て仏の喜びを体感しよう。釈尊にできたのだからわれわれにできないはずはないと考える人々がいます。瞑想の末に何を得たのか、ここは個人の内面の出来事ですから軽々しく口をはさむことはできません。
 また冷たい滝に打たれたり、飲食や眠りを絶ったり、険しい山を駆け巡ったりする人々もいます。その結果として何が得られるのか、これも内面の問題ですから他人がとやかく言うことではないでしょう。ただ、我が身を痛めつけないと仏界の光を感じることができないとしたら、それは大変に狭き門と言わなければなりません。
 では、般若経に説かれる実践法はどうでしょうか。すべてのものには実体がないのだから捕らわれてはならないという実践です。1回目でも書きましたように実体がないと言われても私たちは物質の世界から離れることができないのですから「はい、判りました」というわけにはいきません。仏教は難しい修行ができる少数の人のために説かれたのでしょうか。誰にでもできる易しい実践法はないのでしょうか。

●所長の雑談(第23回 最終回)
 利用者およびボランティアの皆さん、こんにちは。前所長の原です。「お知らせ」欄でご報告した通り、3月末で所長を退任いたしました。ですから今回のタイトルは「前所長の雑談」とすべきところですが、語呂が悪いので「所長の雑談」として今回を最終回とさせていただきます。
 今回は「所長の雑談」の総集編として、2年間の「所長の雑談」を振り返ってみたいと思います。この連載は2023年5月号から始まっています。第1回では、「ICT超入門」でICT機器に関することを、「所長の雑談」ではICT機器以外のことを書いていきたいと私は述べていました。「ICT超入門」はいつのまにか連載が止まってしまいました。申し訳ありません。今年度からはICTボランティアとして活動していきますので、また「ICT超入門」を復活し、そこに雑談も交えて書いていこうかなと考えています。
 第2回では、私の好きな本や作家のことを書きました。小学校の高学年の頃は星新一のショートショートと言われる短編小説をよく読んでいました。また、遠藤周作や北杜夫などの作家のエッセイや小説も読みました。中高生時代は松本清張や森村誠一など推理小説をよく読みました。単なる犯人探しではなく、いわゆる社会派推理小説というジャンルのものを好んで読みました。最近というかここ20数年間では、佐々木譲、奥田英朗、帚木蓬生、重松清などの小説を読みました。特に佐々木譲の第二次世界大戦三部作と呼ばれる「ベルリン飛行指令」、「エトロフ発緊急電」、「ストックホルムの密使」は面白かったです。
 第5回では、センターだよりの愛称として親しまれている「ロバにんじん」の名前の由来について書きました。このセンターだよりは「ロバと五つのにんじん」という副題がついていますが、その由来は、今から30数年前、当センターに自称「ロバさん」という所長がおられ、「ロバと五つのにんじん」のロバは所長、5つのにんじんは当時いた5人の職員のことだそうです。ロバ所長は職員を食べてしまいたいほど愛していたのでしょうか。
 第6回と第7回では、マイナンバーカードのことについて書きました。病院の受付のところにマイナンバーカードを読み取る機械があり、顔認証が終わったら3つのことについて同意が求められます。特定健診情報等の閲覧と薬剤情報と高額療養費制度の限度額情報等を提供することについての同意です。毎回、この3つの同意をしなければならないのが不便でしたが、今はバージョンアップがされたようで、1回だけ同意ボタンをタップすればよいだけになっています。でもやはり受付のマイナンバーカード読み取り機でのタッチパネルなど視覚障害者には使いにくい面があるので、視覚障害者にも使いやすいシステムを構築してもらいたいものです。
 第8回では、おととしの11月19日にアークホテルで開催された「岡山県視覚障害者協会法人設立70周年記念福祉大会」のことを書きました。当日は県内各地の協会員や来賓、受賞者の方々など約80名が集い、ホテルの大きな会場で盛大に式典と祝賀パーティーが開かれました。式典の前に、ちくわ笛で有名な住宅正人(すみたく まさと)さんの演奏と歌とお話があり、とても楽しませていただきました。また、70周年を記念して協会のロゴが作られ、披露されました。このロゴは川崎医療福祉大学の学生さんが考案されたもので、点字ブロックが地平線に向かって伸びていくようなデザインで、とてもシンプルで覚えやすいロゴです。
 第9回では、おととし大きなニュースとなったジャニーズ事務所の性加害問題、宝塚歌劇団のパワハラ問題、自衛隊の性加害問題など様々な人権侵害事件について書きました。その後もフジテレビのセクハラ、パワハラ問題や兵庫県知事のパワハラ問題など、権力を持った者が弱い立場の人たちを苦しめる事件が続いています。
 第10回では、当センターの歴史について書きました。1964年7月に岡山盲学校敷地内に設立された岡山県立点字図書館が当センターの始まりです。その後、1985年4月1日に岡山盲学校の敷地内にあった点字図書館が現在の西古松の地に移転しました。現在のセンターの建物となって今年でちょうど40周年になるわけです。
 第11回では「読バリ法」のことを書きました。「読バリ法」とは「読書バリアフリー法」の略称で、正式名称は「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」です。文部科学省のホームページでは読書バリアフリー法について次のように説明しています。「障害の有無に関わらず、すべての人が読書による文字・活字文化の恩恵を受けられるようにするための法律です。さまざまな障害のある方が、利用しやすい形式で本の内容にアクセスできるようにすることを目指しています。」読書バリアフリー法が視覚障害者に限らず、読書が困難な多くの人々を対象としたことにより、デイジー図書などの電子書籍がさらに充実していき、結果的には視覚障害者の読書環境も改善されていくと思います。
 第12回では、昨年4月1日から改正障害者差別解消法が施行され、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が民間業者にも義務化されたことを書きました。内閣府のリーフレットには、事業者側は合理的配慮の提供を断る場合に「前例がありません」「特別扱いできません」「もし何かあったら…」などというような言い方をしてはならないと説明しています。合理的配慮は障害のある人もない人も同じようにできる状況を整えることが目的であり特別扱いではありません。今回の改正障害者差別解消法の施行により、障害のある人たちが暮らしやすい社会になっていくように期待しています。
 第13回では、点字JBニュースのことを紹介しました。これは日視連(日本視覚障害者団体連合)等が運営しているもので、最新の新聞情報と福祉関係情報を点訳したものを、月曜日から金曜日の毎日提供しています。当センターからも点字版とメール版を発送しており、無料で利用できますのでご希望の方はご連絡ください。
 第14回では、新しい紙幣(お札)について書きました。それぞれの紙幣の大きさは従来の紙幣と同じで、縦はすべて76ミリ、横は1万円札が160ミリ、5千円札が156ミリ、千円札が150ミリで、重ねるとお札の種類の違いが分かるようになっています。また触るとザラザラする識別マークの形状を11本の斜線に統一し、1万円札は左右の短辺中央に、5千円札は上下の長辺中央に、千円札は短辺の左下と右上に、それぞれ配置されています。
 第15回では、昨年開催されたパリオリンピックにちなんで、スポーツをテーマにした小説を2つ紹介しました。1つめは、敷村良子の『がんばっていきまっしょい』です。松山東高校に入学した主人公の悦子が女子ボート部を設立し、初心者ばかりの仲間を集め、エネルギーをボートに注ぐ物語です。青春時代の力強さ、儚さ、切なさが瑞々しく描かれた傑作です。2つめは、奥田英朗の『オリンピックの身代金』というサスペンス小説で、1964年のオリンピック開催前の東京が舞台です。主人公の東大大学院生・島崎国男は、深刻な地域格差や貧富の差に疑問と憤りを抱き、オリンピックを妨害するという大それた犯行を計画するのですが、果たしてその計画は成功するのかどうか? 結末まで息もつかせず予測できない展開で、とても面白い小説でした。
 第16回では電子マネーのことを書きました。お札や小銭の種類を見分けるのが難しい視覚障害者の方にとっては、電子マネーは便利な道具と言えるのではないでしょうか。クレジットカードのようにカードを作る時に審査はないし、買い物の時に暗証番号を入れたりサインをしたりする必要がありません。私は1年前までは現金払いをすることが多かったのですが、最近は電子マネーばかり利用していて、ついに財布を持ち歩くことがなくなりました。でも、たまに電子マネーが使えないお店などがあるので、スマホのケースに3千円だけを入れています。
 第17回では電車通勤の話をしました。岡山駅でエスカレーターに乗る時は、私はあえてエスカレーターの右側の列に立ち止まって乗るようにしていますが、ある日、私の後ろにいる中年男性から「右側は歩くんですよ」と訳知り顔で声をかけられたので、私は「そんなルールはありませんよ」と反論し、そのまま立ち止まっていました。急ぐのであれば階段を歩けばいいのです。そもそもエスカレーターは階段を歩くのが困難な人のためにあるものではないでしょうか。私は視覚障害のある人を介助して歩くこともあるのですが、その時にエスカレーターには当然、横並びに立って乗ります。私の小さな抵抗運動が岡山駅の新しい暗黙のルールとして定着することを願っています。と、このように書いたのですが、今でもエスカレーターの右側を歩く人々の姿を見かけます。JRはアナウンスで注意するなどして、この悪しきルールがなくなるようにしてほしいです。
 第19回ではSNSのことを書きました。SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略で、インターネット上で交流したり、情報を共有したりできるサービスです。当センターでもX(旧ツイッター)、LINE(ライン)、YouTube(ユーチューブ)などのSNSを活用して情報発信をしています。昨年11月の兵庫県知事選では、県議会の全会一致の不信任決議により失職した前知事が、選挙前には圧倒的不利と思われたのにも関わらず、SNSを利用した選挙戦を展開し、予想外の再選を果たしました。しかし、SNSで選挙運動をしていた業者が知事からお金を貰っていたという公選法違反の疑惑があります。またライバル候補を誹謗中傷するユーチューブ動画の配信を、業者がアルバイトを使って組織的に行っていたことも明らかとなっています。私たちはフェイクニュース(インターネット上の真偽の不確かな情報)に騙されないように、メディアリテラシーを高めなければならないと思います。
 第20回では、岡山盲学校が5年後の2030年度にJR東岡山駅の北(岡山市中区土田)へ移転し、岡山聾学校と統合することについて書きました。盲学校と聾学校は現在の地に移転する前は、現在当センターが建っている岡山市西古松にありました。その後、盲学校は1952年に現在の岡山市原尾島に全面移転し、聾学校と完全分離しました。そして2030年に再び統合することになるわけです。新しい学校では中途視覚障害者のために、日常生活動作や歩行、ICT機器の操作、点字の基礎などを学ぶコースを設置すると岡山県教育委員会が示した基本構想に書いてあります。交通の便が良いところで、中途で視覚障害者となった人たちが歩行やICT機器の操作を学ぶことができるので、とても良いことだと思います。
 第21回では変な日本語について書きました。コンビニやスーパーで店員が客に対して発する言葉です。例えば910円の買い物をした時に1000円札を渡した場合、「1000円からでよろしいですか?」と言われることがあります。「1000円から」の「から」というのは助詞の使い方として間違っています。ただし、最近はセルフレジが増えたり電子マネーが普及したりで、店員に現金で支払うことが少なくなったので、このような変な日本語を聞かされる機会も少なくなり、私のストレスも減りました。
 第22回では、点字のことについて書きました。今年2025年は、ルイ・ブライユが点字を考案して200年となる記念の年です。そのブライユ点字をもとに日本語点字を考案したのが石川倉次です。私が点字を学び始めた頃、石川倉次が日本の盲人の心に目をあたえるという考えで、1マスの6つの点すべてを打った点字を「め」の字にしたのだと聞いた時に深く感動しました。石川倉次は次のように語っています。「この点字が今後わが国いく百万の盲人のあかりとなって、目あき以上の功績をわが文化の上に立てられる人が出てこられることを、心から祈ってやみません。」
 というわけで、過去2年間、22回の「所長の雑談」を振り返ってみました。視覚障害者情報提供施設長として、どれだけ皆さんに有益な情報提供をできたかはわかりませんが、利用者やボランティアの皆さんからの「所長の雑談を楽しみにしていますよ」という声に励まされて、楽しく原稿を書くことができました。所長は退任しましたが、今後も時々、ICTボランティアとして原稿を書きたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。2年間、ご愛読くださり、どうもありがとうございました。

●センターを会場に行なわれている定例会(5件)
1.ヨガ教室
(1)開催日(毎月第2金曜日、13時半から14時半まで)
 4月11日、5月9日、6月13日、7月11日、8月8日、9月12日、10月10日、11月14日、12月12日
(2)場所
 岡山県視覚障害者センター第3会議室
(3)参加費
 岡山県視覚障害者協会会員1回500円
 非会員1回1000円
 ヘルパーさんが参加される場合も同額
(4)参加申込
 前の週の金曜日までに岡山県視覚障害者協会事務局へお申し込みください。講師の先生に直接お申し込み頂いても結構ですが、事務局にも必ずご連絡願います。
(5)お問い合わせ・お申込先
 岡山県視覚障害者協会事務局
 電話 086-250-8855
 メール ossk-33@po1.oninet.ne.jp
(6)その他
 運動しやすい服装で、飲み物をご持参のうえご参加ください。

2.パソコン・スマホ勉強会
 PCVOL(ぷくぼる)とOPKという二つのパソコンボランティア団体があり、毎月定例会を当センターで行っています。どなたでも自由に参加でき、ボランティアによるサポートを受けることができます。参加費は無料ですので、どうぞお気軽にご参加ください。事前にサポート希望内容を当センターまでご連絡くださるとサポートがしやすいです。
(1)PCVOLの例会日(原則毎月第2日曜日の10時~16時)
 4月13日、5月11日、6月8日、7月13日、8月10日、9月14日、10月12日、11月16日、12月14日
(2)OPKの例会日(原則毎月第4日曜日の13時~16時)
 4月27日、5月25日、6月22日、7月27日、8月24日、9月28日、10月26日、11月23日

3.囲碁教室
 囲碁愛好者が当センターに集まり、毎月第3木曜日の午後に開催しています。初心者大歓迎ですので、ぜひ皆さんで囲碁を楽しみましょう。初心者の方にはベテランが優しくご指導いたします。なお、自宅にインターネット環境と囲碁盤があれば、自宅からズームでも参加できます。
(1)開催日(毎月第3木曜日、13時から16時まで)
 4月17日、5月15日、6月19日、7月17日、8月21日、9月18日、10月16日、11月20日、12月18日
(2)場所
 岡山県視覚障害者センター第2会議室
(3)参加費
 無料
(4)参加申込・問い合わせ
 岡山県視覚障害者センター
 電話 086-244-1121
 メール ossfc@nifty.com
 参加申込は不要ですが、ズームでの参加を希望される方は必ず事前にメールで申し込んでください。

4.短歌・俳句教室
 岡山県視覚障害者協会は、昨年度まで、点字も普通文字も自由に使えない人でも安心して参加できる川柳教室と短歌教室を開いておりましたが、今年度からは短歌と俳句の教室に変更することになりました。
(1)開催日(偶数月の第1水曜、13時半から16時半まで)
 6月4日、8月6日、10月1日、12月3日
(2)場所
 岡山県視覚障害者センター3階 第3会議室
(3)日程
 13:30~15:00 短歌教室
 15:00~15:10 休憩
 15:10~16:30 俳句教室
(4)講師
 短歌・俳句とも土師康生(はじ やすお)先生

5.どうしてますか交流会
 目が不自由になってこんな事が困った、何かいい方法ないかな。いろんな悩みや思いを聞いたり話したりしてみませんか。
(1)開催日(下記日曜日の午前10時~12時)
 5月18日、7月27日、8月24日、10月26日、12月14日、3月29日
(2)対象
 目の不自由な方と家族の方々
(3)参加費
 無料
(4)参加申込
 参加申込方法については下記ホームページをご参照ください。
 岡山県視覚障害を考える会ホームページ
 http://okashikaku.web.fc2.com/

●行事のご案内(4件)
1.映画「ライフ・イズ・クライミング!」上映会と主演の世界的パラクライマーとの対談
 第33回 日本映画批評家大賞 ドキュメンタリー賞 受賞作品
 パラクライミング世界選手権4連覇を成し遂げた全盲のクライマーとその相棒、2人のクライマーが米ユタ州にあるフィッシャー・タワーズの尖塔を目指すという人生の旅路を追ったドキュメンタリーロードムービーです。ご覧の皆さんが、人生に新しい一歩を踏み出す勇気を受け取れるはず!
 映像が見えない方々にもUDキャストというアプリを使って音声解説付きでお楽しみいただけます。映画主演でパラクライマー界のレジェンドNPO法人モンキーマジック代表の小林幸一郎氏と岡山の桃モンキーリーダーの福原隆行氏とのパラクライマー対談にもご期待ください! 皆さんで桃モンキーを盛り上げてくださいね!!
(1)日時
 2025年4月27日(日)13時30分から16時15分まで
※午前中に桃モンキー開催決定。詳細は下方に記載。
(2)場所
 岡山国際交流センター 地下レセプションホール
 (岡山県北区奉還町2-2-1)
(3)参加費
 無料
(4)対象
 どなたでもご参加いただけます
(5)定員
 90名(先着順):座席指定なし
(6)申込期限
 4月20日(日)17時か定員に達した時点
※UDキャスト情報希望の場合は4月10日(木)
(7)申込方法
 下記URLから
 https://forms.gle/1kKKgoAbaz5bNzNe8
 フォーム入力が難しい場合はメール、それも難しい場合は電話にて事務局までお申込ください
 メール: okashikaku@yahoo.co.jp
 電話: 090-4100-8017
 メールにお書き頂く内容:件名「4月27日の申込み」
(ア)お名前
(イ)電話番号(当日連絡の取れる番号)
(ウ)ご所属等(視覚障害・パラスポーツに関連する事項があれば:複数可)
(エ)視覚障害の有無
(オ)後部設置の長机(3人掛け)の必要の有無(有の場合は後部席)
(カ)音声解説付きで映画を楽しむUDキャスト情報の必要の有無(後日メール連絡予定)
(キ)同伴者の席が必要な場合はその人数
(8)共催
 岡山県視覚障害を考える会、岡山県網膜色素変性症協会、(公社)日本眼科医会
(9)後援
 岡山県眼科医会、(社福)岡山県視覚障害者協会、岡山県山岳、スポーツクライミング連盟

第35回桃モンキーのご案内
 映画「ライフ・イズ・クライミング!」主演の小林幸一郎氏が先にこちらへもお越しくださいます。午前・午後とクライミング漬けの一日を一緒に過ごしませんか?
 障害の有無や年齢や性別、体力や経験など何も気にせず一歩踏み出して一緒にクライミングを楽しみましょう!
(1)日時
 2025年4月27日(日)10時から12時(開店時間10時)
※同日午後は映画上映および小林氏と我らがリーダー福原氏の対談です!
(2)場所
 ロックスボルダリングジム岡山 (岡山市北区辰巳6-104)
(3)申込フォーム
 https://forms.gle/DPgzPrfgvQkvXUam8
 メール momomonkey.okayama@gmail.com
 電話 090-3636-1737(福原さん)
(4)ロックスボルダリングジム岡山への路線バスのご案内
 このバスご利用が便利です⇒岡山駅バスターミナル4番乗場発・岡電バス・健康づくり財団病院前行13時12分発・13時31分問屋町(といやちょう)入口着・問屋町入口バス停から南へ350m、徒歩4分ほどです。

2.こまくさハイキングクラブ例会のご案内
 参加申し込み、集合場所、持ち物、コースなど詳しいことのお問い合わせは末尾の事務局・川島寿恵美(かわしま すえみ)さんにお願いします。
 5月はソフトコース、超ソフトコースの例会はありません。
(1)4月レギュラーコース
 期日:4月20日(日)雨天中止
 行先:芥子山(けしごやま) 岡山市東区
 申し込み締切:4月16日(水)
(2)5月レギュラーコース
 期日:5月18日(日) 雨天中止
 行先:矢坂山(やさかやま)(131m) 岡山市北区矢坂本町
 申し込み締切:5月14日(水)
(3)参加申込方法
 参加申込方法については下記のホームページをご参照ください。
 こまくさハイキングクラブ ホームページ
 http://ww31.tiki.ne.jp/~suemi/

3. 岡山県視覚障害者カラオケ大会のご案内。
 今年も下記の内容でカラオケ大会を行います。景品もありますので、奮ってご参加ください。
(1)日時
 令和7年6月29日(日)12時半から受付
(2)場所
 グレートパンプキン(岡山市北区奉還町1丁目11-1)
(3)参加費
 1000円
(4)参加申込方法
 6月15日までに担当(福原さん)まで曲名もあわせてお申込みください。
 電話 090-3636-1737
 メール fuqhara@yahoo.co.jp

4.岡山県視覚障害者協会女性部からのお知らせ
 女性部の活動にいつもご協力、ご支援をありがとうございます。今年度も料理教室や、ボイストレーニングなど、行事を企画しています。みなさん、ご参加ください。お待ちしています。
(1)第71回全国視覚障害女性研修大会(東海・北信越ブロック、新潟大会)のご案内
 今年度の全国視覚障害女性研修大会は、新潟県で開催されます。新潟ユニゾンプラザをメイン会場に令和7年9月3日(水)~9月4日(木)の二日間です。
 1日目:9月3日(水)は、新潟医療福祉大学中央教育センター教授 五十嵐紀子様による講演。ブロック代表の方のレポート発表と意見交換会。
 2日目:9月4日(木)は、式典と議事。
 以上のような内容です。
(2)ボイストレーニング
 今年度も松原先生と楽しく発声や口の周りの筋肉の体操をしたり、大きな声で歌ったりしたいと思います。
 日程:令和7年5月25日(日) 13時30分から15時30分
 場所:岡山県視覚障害者センター3階 料理室
 講師:松原徹(まつばら とおる)氏 ヴォイスクリエーター・NPO「音楽の砦」理事長

●人気のある点字図書のご案内
 全国の点字図書リクエストランキングの中から選んでご案内いたします。どうぞご利用ください。今月は11タイトルあります。現在全国でリクエストの多い図書のため予約になるかもしれませんが、お待ちくださいますようお願いいたします。また、同じタイトルの録音図書が貸出可能な場合も多いですので、録音図書がご希望の場合はその旨お知らせください。
 分類のあとに該当するタイトルを掲載しています。それぞれのタイトルについては、書名、著者名、原本出版年、点字巻数、内容等の順に記載しています。

・倫理学、道徳

「一生お金に困らない脳の使い方(リベラル文庫)」茂木健一郎著 2023年 2巻

・医学

「「熟睡できる人」の習慣、ぜんぶ集めました。(青春新書PLAY BOOKS)」工藤孝文監修 ホームライフ取材班編 2024年 2巻

・言語(全般)

「ポジティブ・フレーズ言いかえ事典:ストレスフリーの人がやっている」片山三喜子著 2024年 2巻 挨拶・依頼・指導・断り・ピンチや不安な状況などのシーン別に、すぐに使えるポジティブ・フレーズを紹介する。

・日本文学-小説、物語

「丘の上の洋食屋オリオン(角川文庫)」沖田円著 2024年 3巻 祖母から受け継いだ味を守りながら、くるみは今日も常連客たちを温かい幸せで満たす…。

「おかえり、めだか荘」北原里英著 2023年 3巻 「めだか荘」でルームシェアをするアラサー女性4人。性格や職業がバラバラな4人でも楽しく過ごしていたが…。

「春待ち同心 1 縁談(コスミック・時代文庫)」小杉健治著 2024年 4巻 縁談相手の美女・百合と、妖艶な音曲の師匠・おふじ。2人の間で、北町奉行所定町廻り同心・井原伊十郎の心は揺らぎ始める。一方で…。

「甦る殺人者 完全版(実業之日本社文庫 天久鷹央の事件カルテ)」知念実希人著 2024年 4巻 都内近郊で若い女性が次々と惨殺された。警察は、DNA鑑定で容疑者を割り出すが、それは4年前に死んだ男だった…。天才女医・天久鷹央が、シリアルキラーの謎に挑む。

「彷徨う者たち」中山七里著 2024年 4巻 災害公営住宅への移転に伴い解体が進む仮設住宅で見つかった他殺体。発見場所は密室で、被害者は町役場勤務の、仮設住民の担当者だった…。「宮城県警シリーズ」三部作完結編。

「虚ろな十字架」東野圭吾著 2014年 6巻 別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた遺族になるところだった-。

・日本文学-評論、エッセイ、随筆

「心のコートを脱ぎ捨てて」増田れい子著 2002年 3巻 四季の移り変わり、食、働くこと、平和と戦争、魅力的な生き方をしている人たち…。日々忙しさにかまけて装ってしまっている無関心という名の心のコートを脱ぎ捨てよう!

・日本文学-記録、手記、ルポルタージュ

「見えないボクと盲導犬アンジーの目もあてられない日々」栗山龍太原作 栗山ファミリー文 エイイチ企画構成 2023年 2巻 全盲の教師であり、シンガーソングライターでもある栗山龍太と盲導犬アンジーの日常を綴るコミックエッセイ。

●新刊図書のご案内
 センターで新しく受け入れた図書をご案内します。どうぞご利用ください。今月は、デイジーが15タイトル、点字が3タイトルです。
 ご希望の図書が貸出中の場合は予約となりますので、お待ちくださいますようお願いいたします。返却期限は、お手元に2週間以内です。延長を希望される場合は、ご連絡をお願いいたします。
 メモリーに複数タイトルのデイジーや点字データを収録しての貸出も可能です(一部収録不可能な図書もあります)。その場合の返却期限は、お手元に1ヶ月以内です。
 送料は、原則として往復とも無料です。新規にリクエストいただける数は、通常6タイトル以内で、メモリーでの貸出の場合は、メモリー1個に10タイトル以内です。準備・郵送期間を考慮して、お手元にご利用中のものがいくつかある状態で、新規にリクエストいただいても結構です。
 ご利用いただける図書は、目録や新刊案内にあるものに限りません。書名がわからない場合でも、ご希望の著者や内容などからお探しします。当センターで所蔵していないものは、全国のネットワークを利用してお探しします。図書選びの参考になるような図書や雑誌もありますので、どうぞご利用ください。
 なお、センター取り扱い雑誌(約80種類)の継続利用は、図書貸出とは別枠でご利用いただけます。
 ご不明な点がありましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。

◎録音図書

○一般向けの本

・地理、地誌、紀行(1タイトル)

書名 風になった私:単独無寄港世界一周278日の記録
今給黎教子著
デイジー15時間19分
発行 毎日新聞社 1992年

・植物学(1タイトル)

書名 植物の謎:60のQ&Aから見える、強くて緻密な生きざま(ブルーバックス)
日本植物生理学会編
デイジー6時間50分
発行 講談社 2024年

・医学(1タイトル)

書名 頻尿・尿もれがみるみる改善する食べ方大全:順天堂大学教授・泌尿器科の名医が教える 夜間トイレの回数減!チョイもれ解消!
堀江重郎、斎藤恵介著
デイジー3時間23分
発行 文響社 2024年

・畜産業(1タイトル)

書名 にゃんこパワー:科学が教えてくれる猫の癒しの秘密
カリーナ・ヌンシュテッド、ウルリカ・ノールベリ著 久山葉子訳
デイジー5時間8分
発行 新潮社 2024年

・日本文学-小説、物語(6タイトル)

書名 平場の月
朝倉かすみ著
デイジー8時間18分
発行 光文社 2018年
内容 病院の売店で再会した、元男子の青砥と元女子の須藤。50年生きてきた男と女には、老いた家族や過去もあり…。大人の恋愛小説。2025年秋公開予定の映画原作。

書名 爆弾
呉勝浩著
デイジー15時間2分
発行 講談社 2022年
内容 都民1400万人を人質にとる無差別爆破テロ。爆弾の在り処の手がかりは、容疑者と思しき中年男が出す“クイズ”のみ。狭小な取調室の中で、正体不明の容疑者と警察の戦いが始まる。2025年中に公開予定の映画原作。

書名 食堂のおばちゃん
山口恵以子著
デイジー6時間27分
発行 角川春樹事務所 2015年
内容 夫婦のすれ違い、跡とり問題、仕事の悩み…。人生いろいろ大変なこともあるけれど、財布に優しい「はじめ食堂」で、美味しい料理を頂けば、明日の元気がわいてくる! 料理のレシピも掲載。

書名 恋するハンバーグ:食堂のおばちゃん 2(ハルキ文庫)
山口恵以子著
デイジー8時間7分
発行 角川春樹事務所 2017年

書名 国宝 上 青春篇
吉田修一著
デイジー9時間52分
発行 朝日新聞出版 2018年
内容 1964年元旦、長崎の老舗料亭で、この国の宝となる役者・立花喜久雄は生まれた。この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出し…。2025年6月公開予定の映画原作。

書名 国宝 下 花道篇
吉田修一著
デイジー10時間43分
発行 朝日新聞出版 2018年

・東洋文学(中国文学以外)(1タイトル)

書名 花と夢(アジア文芸ライブラリー)
ツェリン・ヤンキー著 星泉訳
デイジー9時間55分
発行 春秋社 2024年
内容 身を寄せ合って生きる娼婦たちの悲痛な運命と、それでもしなやかに生きる姿を慈愛に満ちた筆致で描くチベット文学。

○シネマ・デイジー

・日本の実写映画(4タイトル)

作品名 Wの悲劇
澤井信一郎監督・脚本 夏樹静子原作 久石譲音楽 薬師丸ひろ子、世良公則ほか出演
デイジー1時間53分
製作 角川春樹事務所 1984年
内容 劇団の研究生・静香は、「Wの悲劇」のオーディションを受けるが、端役兼裏方となる。公演中、スキャンダルを起こした看板女優は、静香に、準主役の座と引き換えに自分の身代わりになるよう取引を持ちかける。

作品名 鉄道員(ぽっぽや)
降旗康男監督 浅田次郎原作 国吉良一音楽 高倉健、大竹しのぶほか出演
デイジー1時間57分
製作 東映東京撮影所 1999年
内容 北の果ての終着駅で、鉄道員としての誇りをもって生きてきた男のもとに、ある日少女が現れる。この出会いこそ、やさしい奇蹟の始まりだった。直木賞受賞作を映画化。

作品名 あゝひめゆりの塔
舛田利雄監督 石野径一郎原作 真鍋理一郎音楽 吉永小百合、浜田光夫ほか出演
デイジー2時間9分
製作 日活 1968年
内容 太平洋戦争沖縄戦に臨時看護婦部隊として従軍した“ひめゆり部隊”。戦火に散った女子生徒たちの悲劇の運命を描いた反戦ドラマ。

作品名 沈まぬ太陽
若松節朗監督 山崎豊子原作 西岡琢也脚本 住友紀人音楽 渡辺謙、三浦友和ほか出演
デイジー3時間26分
製作 角川映画 2009年
内容 腐敗した巨大組織の中で、歴史的な航空事故、政界をも巻き込む会社再建などに翻弄される主人公が、不屈の精神で立ち向かっていく姿を壮大なスケールで描く。

◎点字図書

○一般向けの本

・日本文学-小説、物語(2タイトル)

書名 5分で読書:通学路、振り返るとそこにいる(カドカワ読書タイム)
カドカワ読書タイム編
点字2巻
発行 KADOKAWA 2021年
内容 「死者の通学路」など怖い話全8編を収録。

書名 或るバイトを募集しています
くるむあくむ著
点字1巻
発行 KADOKAWA 2024年
内容 アルバイト募集からはじまる恐怖体験を描いたモキュメンタリーホラー。

・日本文学-記録、手記、ルポルタージュ(1タイトル)

書名 いただきますの山:昆虫食ガール 狩猟女子 里山移住の成長記録
束元理恵著
点字3巻
発行 ミチコーポレーションぞうさん出版事業部 2022年
内容 幼稚園教諭を挫折し、猟師になった著者が、自然・生き物への愛情と、複雑な若者の気持ちを、ちょっと変わった食生活とともにみずみずしく描く。

(岡山県視覚障害者センターだより 2025年4月号 終わり)