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岡星寮
岡山県視覚障害者センター

岡星寮だより第53号(テキスト版)

岡星寮だより挨拶
岡星寮長 加藤憲
 コロナ禍も2年目となった。しかし、必要な医療提供体制の見直しは遅々として進まず、ワクチン接種も始まったばかりで、集団免疫の獲得にはほど遠いまま、自粛を余儀なくされる生活が延々と続いている。
 この間、より感染力の強い変異体も出現し、ワクチンの有効性が低下するだけでなく、ウィルスの変異速度にワクチンの製造が追いつかなくなることすら危惧されるに至り、この1年間、我々はいったい何をしてきたのだろうという思いに囚われるのを禁じ得ない。
 ともあれ、岡星寮では、マスク・手洗いの徹底やグループ別に時間差を設けての作業をはじめ、万一に備えての衛生用品の備蓄、次亜塩素水生成機・オゾン発生装置の導入など、可能な限りの対応を行ってきた。
 また、ご家族の皆さんやボランティアの方々に支えていただいてはじめて可能な三大行事(日帰り旅行、寮祭、忘年会)は、従来どおりの形態では実施できなかったため、職員のみでできることを試行錯誤しながら、人が少ない場所での散策やドライブ、感染防止に配慮しながらのカラオケ・スポーツ大会などを代替行事として実施してきた。三大行事では見られなかった利用者さんの笑顔に触れられるなど、嬉しい発見もあり、職員の創意工夫や頑張りに感謝している。
 とはいうものの、自由に外出することが出来ず、ボランティアの皆さんと交流することも叶わない状況に、利用者の皆さんがストレスを蓄積させていることは否めず、心が痛む。「自粛疲れ」を批判する向きもあるが、明るい将来の展望がない閉塞感溢れる状況下で、人はいつまでも耐えることはできない。一日も早くコロナ禍前の生活を取り戻せることを切に願う。
 なお、築50年が経過し老朽化が進んでいる岡星寮の建替えについては、現在、敷地の造成工事が概了しており、今後、来年度の建築着工に向けて、所轄庁との事前協議をはじめ、建築資金の一部を借り入れる独立行政法人福祉医療機構、協調融資金融機関との協議調整を鋭意進めて行きたいと考えている。
 もとより、来年度の着工が約束されている訳ではなく、紆余曲折も予想されるが、利用者の皆さんだけでなく、ご家族やボランティアの方々、そして、職員も、皆の笑顔が溢れる安全で快適な「大きな家」を、何としても作り上げたいと思っている。
 皆様方のご支援ご協力を、よろしくお願い申し上げます。
追記:保健所で働く皆さんへの謝意
コロナ下での保健所業務は、医師である保健所長の指示の下、病状を聴き取ってPCR検査の要否を確認し、PCR検査を実施する場合には検査日時・場所の調整と連絡、PCR検査の結果説明、陽性と判定された場合には入院・療養施設入所・自宅療養の振分け、感染経路の調査、濃厚接触者の確認と必要があればPCR検査の勧奨、自宅療養者への1日2回の電話等々で多忙を極め、業務は深夜に及び、満足に休日も取れない状況であろう。心身の健康を損ねる人も少なからずいるのではないかと心配している。
 地域保険法の制定以来、再編合理化が進められた結果、少人数でコロナ禍と向かい合い、自身や家庭を犠牲にしながら、使命感のみで職務に従事している保健師の皆さんには、心から感謝を申し上げたいと思う。

家族会総会について
生活支援員 熊代功
 ご家族の皆さまには日頃から家族会活動へのご理解、ご協力を賜り誠にありがとうございます。
コロナ禍のなか今年度も残念ながら家族会総会を中止することとなりました。2年間、総会を開催できず役員改選も延期となっている状況ですが、ご利用者の皆様を不測の事態から守るための最善の策としてご理解を頂いていることと思います。
ワクチン接種もようやく本格的に開始されるようですので、来年度はコロナウィルスとの共生が進んだ社会になり普段の日常を取り戻せることを願っております。
ご家族とご利用者様の絆が岡星寮を支える力に繋がっていますので、今後とも家族会へのご協力をどうぞ宜しくお願い致します。

第2回岡星寮スポーツ大会
生活支援員 藤高康平
 今年の岡山県障害者スポーツ大会は、新型コロナウイルス感染症の予防策として、すべての種目で出場制限が設けられていました。岡星寮の多くの利用者が参加できずに日々の練習の成果を発揮する場面を失っていました。毎年楽しみにしている大会です。何とかしてあげられないかという思いで、昨年度にも開催した寮独自の大会を4月27日の午前中にフライングディスク、午後は卓球の日程で執り行いました。フライングディスクは、日々の練習の成果を十二分に発揮し、いつも以上の結果を残せた方がほとんどだったように思います。ささやかではありますが、日々頑張っている参加者へメダルのプレゼントを準備しました。首にかけると、とても喜んでくださり、何度も触ったり首にかけなおしたりしていました。
 午後からの卓球はとてもリラックスした状態で、できたためか、いつもよりラリーが繋がり、見ている職員のほうが興奮してしまうほど白熱したものでした。卓球の参加者には、記念品にタオルを贈呈し、喜んで頂けました。
 新型コロナウイルス感染症の影響で、障害者スポーツに関しても不透明な状況が続いていますが、来年こそは!と意気込み、日々の練習に取り組んでいきたいと思っています。

障害者週間アール・ブリュット展
生活支援員 岩本真由美
岡山県保健福祉部、障害福祉課主催の障害者週間アールブリュット展に佐藤浩気さん、三宅玲子さん、三宅隼人さんの作品を出品して、県庁正面玄関ロビーに展示しました。

令和3年度家族会役員名簿
(令和3年4月1日~令和4年3月31日)
会長 八杉一正
副会長 中尾年晴、三宅幸江
理事 小山 栄、佐藤邦子、塩田順三、小野田良子
監事 川崎昌之、岡 雅之

今年もお花見に行きました!
生活支援員 渡辺弘
今年も4月に入り、恒例のお花見に少グループに分かれて行ってきました。コロナウイルス感染対策のため、密を避けて、あまり人のいない場所で桜の咲く春の雰囲気を楽しみました。

さつま芋の苗植え
生活支援員 西村陽子
5月25日、梅雨の合間の晴れに、さつまいもの苗植えをしました。「甘くなれ、甘くなれ」と植えたので、10月には、きっと甘くて大きなさつまいもができることと思います。

退所された利用者の方
令和3年1月29日、青井榮子さんが退所されました。
32年間、岡星寮で家族のように一緒に過ごされた利用者の皆さん、青井さんとの楽しい思い出がたくさんあります。
笑顔がチャーミングで編み物や歌を歌うことが大好きで、お世話好きな方でした。我々職員も助けていただくことが多くありました。
いつまでもお元気でいてください。また会える日を楽しみにしています。
長年に渡りご家族の皆様には岡星寮の運営にご協力いただきありがとうございました。

令和3年5月31日に小林文雄さんが退所されました。いつも穏やかで、笑顔がとても素敵な方で、私たち職員を癒してくださいました。昨年末の忘年会で喜寿のお祝いをみんなでしたことが、つい最近のことであったかのように記憶に刻まれています。生まれ育った神戸のご家族のそばで元気にお過ごしください。

新任の挨拶
生活支援員 大久保登代子
冬から春になり利用者の皆さんと楽しく会話をし、季節の自然を感じながら散歩をさせていただいています。12月から新しく勤務させていただいています。皆さんから教えて頂くことも多く、感動と新鮮な気持ちでいます。明るく、積極的、前向きに、皆様の1日1日を大切にしながら、少しでも幸福を積み重ねていただけるように頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

新任の挨拶
生活支援員 藤原勝
 昨年、12月より勤務させて頂いています。今までは障害者さんの施設や支援学校等で働いていました。学んできたこと、経験してきたことを活かし、少しでも利用者の方々の笑顔が増え、楽しんで頂けるよう努力していきたいと思います。よろしくお願いします。

(令和3年1月~6月)ボランティア活動実施状況
(ボランティア活動については、新型コロナウイルス感染症対策のため休止しています。)
★福祉ボランティア・ひまわり(毎週土曜日における喫茶店へのガイドヘルプ)
休止中です。
★ボランティアグループ・つくしんぼ(毎月1回日曜日における寮内活動)
休止中です。
★岡室(毎週土曜日に朗読・ギター演奏・合唱会・電話での対話)
朗読については利用者の方の希望を聞き朗読テープを作成して提供していただきました。
 合唱についても利用者の方のリクエストをテープに録音していただきました。 
 対話については、数か月に1回朗読グループによる電話での対話をして頂きました。  
★赤木(点訳本の提供)
2ケ月毎くらいに点訳の本を提供していただきました。   
★中野・中尾成介・合田(毎週日曜日にパソコンの指導)
 休止中です。

苦情・要望について
生活支援主任 福田陽子
令和2年度の苦情対応研修の中では、精神障害をお持ちの方への相談援助の知識も学んだとのことでした。
頑張りすぎている気持ちに寄り添いながら、解決できることはその場で解決し、安心の保障を心がけることが大切です。また、「ひとりでない」ことを伝えて安心してもらうことも忘れてはならないと感じました。
今年度の研修でも新しい知識を学び、役立てていきたいと思っています。
・寮長ヒアリング
(令和2年9月実施)
苦情 15件
要望 34件
(令和3年2月実施)
苦情 9件
要望 22件
・第三者委員(佐藤幸子さん)ヒアリング
新型コロナ感染症防止のため実施できませんでした。
・苦情受付係への苦情   
1件(令和2年9月26日)

令和2年度ボランティア活動状況
生活支援員 直原直美
 日帰り旅行・寮まつり・忘年会の行事は代替行事で実施しました。
いつもお世話になりありがとうございます。
昨年度も新型コロナウイルス感染症が流行し利用者さんにとっての楽しみの一つひとつの行事等が状況を見ながら代替となってしまいました。
一体いつになったらと、先も見えず何をするにも制限の中でのことで、ボランティアの皆様とのふれあいも持つことができず淋しい日々でした。
いつかはコロナも落ち着き、ボランティアの皆様と行事ができる。喫茶店に行くことができる。寮内でお話ししたり歌を唄ったりできると希望を持って、元気でいようと励ましあいながら頑張っています。
どうぞこれからもよろしくお願いします。

ご寄付(1~6月) ありがとうございました
※最上稲荷総本山奉賛会 節分福豆・みかん
※梶谷福祉基金 岡星寮まつり代替行事助成金

令和3年度の行事予定
10月17日(日)岡星寮まつり
12月28日(火)岡星寮忘年会
 今年もコロナウイルス感染状況により、利用者さんの健康面に配慮して、行事の延期や変更が考えられます。本年度も皆様のご協力をよろしくお願いします。

編集後記
コロナウイルスが長引き、暑さが増す中、いかがお過ごしでしょうか。
岡星寮では少しでも利用者の皆さんが楽しめるような行事を検討しており、利用者の皆さんと一緒に支援員もリフレッシュが出来ればいいなと考えています。
 暑い時期になりますので、体調に気をつけてお過ごしください。
(編集委員一同)