視覚障害者センターだより 〜ロバと五つのにんじん〜 平成27年7月(通巻298号) 発行 岡山県視覚障害者センター 郵便番号 700−0927 岡山市北区西古松268−1 電話 086−244−1121 FAX 086−244−1043 Eメール ossfc@nifty.com 声の欄は随時募集しています。 内容とその形式は問いませんが、ワープロやエディタのデータ、あるいはメールが可能な方は、これらでいただければ大変助かります。 皆さまからの原稿をお待ちしています。 読み始めたら途中でやめられなかった面白い本、おいしかった飲食店、便利グッズ、趣味など何でもけっこうですので、ぜひ声の欄に原稿をお寄せください。 メール版やデイジー版に添付している点字データは、今月号よりBES形式(図書目録やサピエ図書館ダウンロードデータ形式)でお届けします。 今月の内容  お知らせ(4件) 第2回みちしるべ講座のご案内 みちしるべの新事業の紹介 目の不自由な方と家族の集い“どうしてますか交流会”の案内 声 永井 清命さんから「わが人生の分かれ道」その5 声 小林 政利さんからイスラームの世界その3 声 三宅 好美さんから「視覚障碍者のためのヨガに参加して」 新刊案内をお伝えします。   《 お知らせ 》 1.2015年8月の休館日と図書整理日   休館日は毎週火曜日、図書整理日は27日の第4木曜日です。   この日は終日留守番電話対応とさせていただきます。 2.初心者対象音声パソコン講座のご案内   今年度も当センターの登録者を対象にした音声パソコン初心者講座を実施します。   今年からは、受講される方の時間に合わせる形式のみとします。   原則4日間、1日3時間、延べ時間は12時間の講座になります。   センターの開館時間が9時〜17時のため、最も遅い場合でも、17時には終了します。   以前受講された方でも、もう少しスキルアップを目指す方もその内容によっては対応が可能かもしれません   講座を受けてみようと思われる方は、希望する4日間をお知らせください。   講師の都合のため、日時を変更していただくこともあります。 3.タニタ体重計BC−202(音声体重計・インナースキャナー)の紹介   センターでは上記の最新のタニタの音声体重計を導入しました。   年齢・誕生日、身長、性別などの初期設定が必要ですが、すべて音声が出力されるため、全盲も設定可能です。   この体重計で測定できるのは、体重、BMI、体脂肪、筋肉量、骨量、内臓脂肪、基礎代謝、体内年齢、体水分の9項目です。   日常の体調管理に用いて、記録を残すのもよいかもしれませんよ。   センターに来館されたとき、体験してみませんか。   以下体重計の説明です。   この体重計の表面左右の両側には電極板があり、ここに素足で乗ります。 かかとの部分は左右とも横に線のように盛り上がっています。 中央の上部に液晶の表示部があります。 液晶の下に横一列に4人分の個人ボタンがあり、自分の登録番号を指定して測定したり、前回値を見るときに使用します。 4つの個人ボタンの下に4行3列の12個のボタンがあり、4行目中央ボタンの下にも一つボタンがあります。   1行目左のボタンを押すと、身長や西暦の数が小さくなっていきます。 三角(下げる)ボタンといいます。   右側のボタンを押すと、身長、西暦などの数字が大きくなっていきます。 三角(上げる)/ゲストボタンといいます。   真ん中のボタンが設定ボタンです。 該当する身長、西暦などが聞こえたらここを押し、設定します。   2行目から下は、プッシュホンと同じキーがあり、5に相当するところには、調さな突起があり、電話の1〜0と同じ配列で、ボタンの数は10個あり、これを項目ボタンといいます。 測定後の結果表示は自動で切り替わりますが、項目ボタンを押して知りたい項目のみを表示し音声で確認もできます。 1 【体重】ボタン 体重を表示させるときに使用します。 2 【BMI】ボタン BMIを表示させるときに使用します。 3 【体脂肪】ボタン 体脂肪率を表示させるときに使用します。 4 【筋肉】ボタン 筋肉量を表示させるときに使用します。 5 【骨量】ボタン 推定骨量を表示させるときに使用します。 6 【内臓脂肪】ボタン 内臓脂肪レベルを表示させるときに使用します。 7 【基礎代謝】ボタン 基礎代謝量を表示させるときに使用します。 8 【体内年齢】ボタン 体内年齢を表示させるときに使用します。 9 【体水分】ボタン 体水分率を表示させるときに使用します。   0 体重/OFFボタン ・体重のみをはかるときに使用したり、電源を切るときにも使用します。 4.今年は岡山県視覚障害者センターが発足し30年の記念の年になりました。   記念行事として、展示会・体験会を10月15日(木)10時からセンター3階で行ないます。   現在決まっているのは、「メガネの田中」による、よむべえスマイル、拡大読書器、プレクス  トークの体験会と、昼休憩時の12時30分〜13時30分のプロのギターリストによる演奏会です。   他にハーティ講座による「らくらくスマートフォン」の体験会をお願いしています。   また、iPhone、 三菱電機のおしゃべり炊飯器の操作に関しても交渉中です。 ◎第2回みちしるべ講座のご案内  地域生活支援事業所 みちしるべでは、岡山大学病院眼科医の守本典子先生を講師にお招きして、下記のとおり講演会を開催いたします。今回は視覚リハビリテーションの必要性についてお話しいただきます。 日時 平成27年8月29日(土)10時〜12時 場所 岡山県視覚障害者センター 第3会議室 岡山市北区西古松268−1 対象 岡山県在住の視覚障害の方(手帳の有無は問いません)・ご家族・支援者 定員 20名(定員になり次第締め切ります) 参加費 無料 申込・お問い合わせは地域生活支援事業所 みちしるべ(TEL 086−250−9912)担当 岡・岸本  ※移動に不安がある方は9時45分までにJR大元駅にお越しください。会場までご案内します。 (要連絡) ◎みちしるべの新事業の紹介  見えない・見えにくいでお困りではないですか?  昨年より地域生活支援事業所みちしるべを開所し、歩行を中心に多くの方に訓練を受けていただきました。自宅〜駅まで、自宅〜病院までなど好きな時間に自分で行ける場所を増やすお手伝いをさせていただきました。  今年度からは歩行訓練にプラスしてパソコン(初級程度)、点字、日常生活動作(例えば調理・衣類の整理などなど)様々なニーズに対応できるようになりました。  昨年度同様、ご自宅に訪問してマンツーマンで訓練ができます。  その他、白杖を持とうか悩んでいる、音声パソコンを試してみたいなど、まずはお気軽にご相談下さい。 対象者 岡山県在住の視覚に障害がある方 実施日時 平日 9:00〜17:00(1時間〜2時間程度)  場所 ご自宅付近、岡山県視覚障害者センター付近等 費用 無料(ただし、訓練に必要な交通費等の費用は訓練生の負担) 問い合わせ 〒700−0927 岡山市北区西古松268−1岡山県視覚障害者センター内  地域生活支援事業所みちしるべ 電話:086−250−9912 メール:kishimoto.miti@gmail.com 担当:岸本  4月5月6月版で紹介したアドレスが間違っていました。  ご連絡頂いた方にはご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。 ◎目の不自由な方と家族の集い“どうしてますか交流会”  目が不自由になってこんな事が困った、何かいい方法ないかな。  いろんな悩みや思いを聞いたり話したりしてみませんか。  そんな思いで、集いの場“どうしてますか交流会”をほぼ毎月、開催しています。  目の不自由な方、ご家族の方々、お気軽にご参加ください。 記  1.日時 平成27年  7月19日(日)午前10時〜12時  8月23日(日)午前10時〜12時  9月27日(日)午前10時〜12時 11月15日(日)音楽忘年会(別途案内)  2.会場 ひまわり福祉会館 2階  岡山市大供2−4−25  電話 086−222−8619  3.対象 目の不自由な方と家族の方々      4.参加費 200円  5.申込み 不要   6.問合わせ先 086−229−2225 (国末)まで  主催 岡山県視覚障害者を考える会 研修会のご案内  @8月9日(日曜日) 13時30分から15時 “重複障害児を含むロービジョン児・者の視機能評価” 講師:川端 秀仁先生(千葉県 かわぱた眼科 院長) 光学と視機能に造詣があり、視覚障害児との関わりも深い川端先生から、日頃、難渋する重複障害児をさむロービジョン児およびロービジョン者の視機能評価のコツを教えていただきます。「 またとないチャンスです!」 記   日時:平成27年8月9日(日曜日)13時30分から15時まで   会場:岡山大学病院 記念会館(注記) 3階 大会議室   対象:眼科医・視能訓練士・教員・その他、関連の支援者   参加費:岡山県視覚障害を考える会の会員:無料 非会員: 500円   申込先:岡山県視覚障害を考える会事務局(奥村) Tel:086−221−2661  E−mail:okashikaku@yahoo.co.jp   申込期限:平成27年8月4日(火曜日)   共催:岡山県視覚障害を考える会・(公社)日本眼科医会 後援:岡山県眼科医会   注記:会場は岡山大学病院 記念会館 3階 大会議室です。      岡山大学病院の正門から入り、外来診療棟と図書館の間を通り、図書館の裏に記念会館があります。 岡山大学病院 〒700−0914 岡山県岡山市北区鹿田町2−5−1  A10月18日(日曜日14時30分から16時)   講演会 “見えない世界を伝えたい”   講師: 松永信也氏 (公社 京都府視覚障害者協会副会長) 網膜色素変性症のために人生の半ばで失明し、訓練施設での訓練を受け、視覚障害者として生きる自由を手にされるや、視覚障害者が生きやすい世界を目指して、あらゆる世代の一般の方々への啓発活動を精力的に続けておられる松永さんから、「見えない世界」のお話をうかがいます。 見える人たちにできること、見えなくなっても楽しく生きられることを学ぶよい機会です。 まだまだできることがたくさんある!がお土産です。 記   日時:平成27年10月18日(日曜日) 14時30分から16時   会場:岡山国際交流センター 地下1F レセプションホール   参加費:無料 申し込み:不要   問い合わせ先:岡山県視覚障害を考える会 事務局(奥村〉 Tel: 086−221−2661   E−mail:okashikaku@yahoo.co.Jp   ※会場後方にてメガネのタナカによる機器展示があります   共催:岡山県視覚障害を考える会・(公社〉日本眼科医会 後援:岡山県眼科医会 《 声 》      「わが人生の分かれ道」その5          センター利用者  永井 清命 3 奇跡  1964年当時のDO病院の特徴とも言われる、教授を先頭に、数名の医師と数名のナースを従えての病室への回診(大名行列)は、私の場合術後1週目は2回、2週目からは1回実施されていた。  待ちに待った12月16日は、15日間にわたって頭を固定されていたために寝返りすらできず、ベットに座る事も降りる事も一度としてなく過ごしたため、通常の日々の2倍にも感じられたが、それも時間の使い方一つで無駄にする事無く点字も拾い読み程度ではあったが何とか触読もでき始めた。  いつもそうなのであったが、教授が回診する日は特に掃除のおばちゃんがいつも以上に丁寧にするものだから、「ああ 今日は教授の回診があるな」と悟る事ができた。  午後3時過ぎになると、例によってO教授を先頭に大名行列の面々が私の病室の前で止まった。  その日病室にいた姉と妹を室外に追いやり、病室の分厚いカーテンを締めてから、やおら婦長のSさんの手によって、私の頭に幾重にも巻かれていた包帯がはずされ、眼帯と目の上に覆っていたガーゼが取り除かれ、O教授がペンライトの様な小さな懐中電灯で、私の右眼を覗き込んでいるようだったので、私がO教授に対して、「今懐中電灯を照らして見ておられるのですか?」と尋ねたところ、O教授は「そうなのだが、この灯りが分かりますか?」と逆に聞き返された。  すぐさま私は「はい、分かります。」と答えると、今度はO教授が自らの指を2本出して、「これが何本か分かりますか?」と聞かれたので、私は「それは2本です。」と答えると、続けてO教授は5本の指を開いて私の目の前にかざした。  私はすぐさま、「それは5本です。」と答えると、O教授が後ろに並んでいたスタッフに向かって、「これは奇跡だ。奇跡が起きたぞ」と大きな声で叫ぶとほぼ同時に、歓声と拍手が病室内に響いた。  O教授も興奮した様子であったが、私に対して、「過酷な手術にも、又15日間の苦しくつらい日々にもよく耐えてくれましたね。ありがとう」というと、再び病室内に拍手が鳴り響いた。  その後、O教授を先頭にしたスタッフが病室を出て行かれてから間もなくして、姉と妹が病室に入って来るなり、妹が「さっき先生に何を言われてたの、兄さんが叱られているにしては、拍手や歓声が聞こえてきていたし、いったい何があったの」と聞くので、その時の様子を話したところ、二人とも「良かった良かった。」と言って周囲の事などはばかる事無くうれし泣きをされてしまい、それを聞いていた私も思わず胸がこみあげて来るのだった。  話は少しばかり横路にそれてしまうが、私はそれより3年後の1967年(昭和42年)に結婚した。  しかも挙式を挙げたのはO教授が回診に来られ、「これは奇跡だ。奇跡が起きたぞ」と叫ばれた12月16日のことであった。  この日は生涯を通じて二重にも忘れられない日となったのである。   次号に続く。 《 声 》   イスラームの世界 その2        センター利用者  小林 政利 5 次は天国と地獄についてです。天国と地獄は、それぞれオアシスと灼熱の砂漠に対応しています。  天国には、豊かに水をたたえた泉があり、川が流れています。緑も茂っています。  人々は錦織の寝台に向かい合って座り、みずみずしい果物や鳥の肉をすきなだけ食べることができます。  永遠の少年が酒を運んできます。  美しい乙女たちがもてなしてくれます。  地獄に落とされた人々は、ザックームという苦い果物を腹いっぱいつめこまれ、煮えたぎる熱湯をむりやり飲まされ、永遠の火に投げ込まれます。  コーランには、天国の快楽と地獄の苦しみが繰り返し説かれています。  神は慈悲深く慈愛にあふれるお方であるが、不信仰な者や裏切り者に対しては容赦しないと一貫して説かれています。  神の慈悲・神の恐ろしさ・天国の喜び・地獄の苦しみ、この四つがコーランを貫く柱です。  114章から成る長大な教典ですがそれほど複雑ではありません。  なお、天国には錦織の寝台が幾つもあるとされていますが、それが何を表わしているのか判りません。  アラブの価値観や生活習慣に関係があるのだと思います。 6 次はイスラム教・キリスト教・ユダヤ教の関係についてです。  キリスト教は、ユダヤ教の改革運動の中から生まれました。  ですから礼拝すべき神は同じです。  これに対し、イスラム教の神・アッラーはアッラーフとも言い、アラブに古くから伝わるイラーフ(神々)に定冠詞をつけたもので最高神という意味です。  多神教的な響きを持つ呼び名です。  ムハンマドは、これを唯一絶対の神と定め、他の神々を排斥しました。  そして、アッラーフこそアブラハムの神であると宣言します。  アブラハムは、創世記に登場する人物です。  創世記では、まず人のモデルとしてアダムが登場します。  そこから数えて10世代目に当るのが、箱船で有名なノアです。  さらに、ノアから数えて10世代目に当るのがアブラハムです。  神は、人類の中からアブラハムを選び出し、「お前の子孫を夜空の星の数ほどに増やしてあげよう」と約束します。  この時アブラハムに語りかけた神がアッラーフだというのです。  アブラハムはイサクの父、イサクはヤコブの父・・・と系図は続きます。  アブラハムの孫・ヤコブには12人の息子がいて、これがルーツとなって、ユダヤ12部族へと発展していきます。  そのユダヤ民族が現れる前からイスラム教は神と契約を結んでいた、つまりイスラム教こそ永遠の宗教であると宣言したのです。  ムハンマドの立場から言えば、イスラム教とユダヤ教は、同じ神をいただく親戚のようなものです。  彼は、メディナに住んでいたユダヤ教徒と友好的な関係を築こうとしました。  礼拝の方角をエルサレムに定め、礼拝の作法をユダヤ教に合わせました。  堕罪のための断食も取り入れました。  彼が友好的な態度を取ったのは、資金援助を期待したからです。  しかし、ユダヤ人は資金援助を拒み続け、あまつさえ、彼を偽予言者呼ばわりしました。  このことに怒ったムハンマドは、以後ユダヤ人と対決するようになります。  ユダヤ民族の不幸な歴史を例証して、神との契約を守らなかったからだと批判するようになります。  そしてついに、彼らをメディナから追い出してしまいます。  礼拝の方角もエルサレムからメッカに変更します。  矛先はキリスト教徒にも向けられます。  彼らは、キリストを神の子と呼ぶが、神はただお一人であり、子などいるはずがないと言っています。  これは、多神教を否定する場合と同じ論理です。  多神教の神には、息子や娘がいるが、そもそも、神には妻がいないのにどうして息子や娘が生まれるだろうかと言っています。  説得力があるのかないのかよく判らない論理です。  彼の言葉に従えば、キリストは予言者の一人に過ぎません。  予言者は特別に選ばれた人ではありますが、神のしもべであることにかわりはありません。  もちろん、ムハンマド自身も神のしもべです。  人をしもべと呼ぶのは、神の権威を絶対化し、人の権威を否定するためです。  イスラム教の根本教理は神への絶対服従です。  と言っても、神とコンタクトを取れるのはムハンマドだけですから、ムハンマドの言葉、つまりコーランに絶対服従することを意味します。   次号に続く。 《 声 》 「視覚障碍者のためのヨガに参加して」            センター利用者 三宅 好美  皆さんは普段「運動」を意識してされているでしょうか?  私が知る限りでは、特別動きづらい症状でもない限り、年齢関係なく活発に動かれている方が多いように感じます。  私は動くことに苦はありませんので、普段、移動する際にはよく歩いていますが、これという決まった運動はしていませんでした。  それに、動きによっては身体に痛みが出るので、なかなかやる気になれる運動はなかったとも言えます。  ですが、こんな私でも痛みの心配なくできる運動に今年5月から月1回ですが取り組んでいます。  その運動とは「ヨガ」です。  ご存知の方が多いと思いますが、無理をせず、ゆっくりと行うものです。  皆さんに情報が入っているかどうかはわかりませんが、岡山市内で毎月最終土曜日に「視覚障碍者のためのあい・ヨガ」というイベントが開催されるようになっています。  開催時間は午後1時〜1時間〜2時間程度です。  私はフェイスブックを使っていましてその上でインストラクターの方やその他スタッフの方とつながりがありますので、5月に初めて開催される際に、インストラクターさんからダイレクトメッセージをいただいて岡山でも開催されるようになったことを知り、1回目から参加しています。  実は岡山のインストラクターさんが視覚障害者のためにとヨガをされるのはこの5月が初めてでらっしゃいましたので、どうしたらいいのかということを念入りに考えて下さった様子を伺っています。  参加してみて感じているのは 当然ながら「こうしてみましょう」という指示はされますが、できなかったり痛いようならやらなくていいですしできる範囲でやればいいだけなので、決して無理をする必要はありません。  なので、私でも参加できているということです。  まだほんの数回しか行われていないことになりますが、最初は私を含めて5人の視覚障碍者だけでしかも、女性しか参加していませんでしたが、2回目の6月には最初の参加者に加えて数人の方が仲間入りされるようになり、加えて障害者ではなく介護の勉強をされている学生さんが参加されるようにもなっています。  もちろん、皆さんが毎回参加されるかどうかはわからないことですが、2回目ですでに最初と比べると倍ぐらいの参加者がいたことになります。  畳の上に人一人が寝られるぐらいのマットが敷かれていましてその上に一人ずつ座らせていただいてインストラクターさんの声かけに合せて身体を動かしていきます。  指示の意味がわからなければちゃんと身体に触れて動かして下さいますので、不安は一切ありません。  辛ければ 途中で休んでもいいですし苦手な動きなら指示通りにやらなくてもなんら問題はありません。  急な動きはしませんので、ケガもしませんし、筋肉痛などにもならないはずです。  インストラクターさん始め、スタッフさんが親切で優しいのは言うまでもないんですが、参加者は皆仲間です。  もしくは高齢者や障害者に対してご理解下さる温かい方々ばかりです。  このイベントをご存知なかったという方や興味がある方、または周囲で興味を持たれる方がいらっしゃいましたらぜひ、参加されてみてはいかがでしょうか?  若い方からご高齢の方まで老若男女、障害の有無など関係なく参加して良い出会いの場になればということをインストラクターさんと話しています。  お散歩が辛いとか、特別スポーツすることに苦手意識があったり、病状により苦しい方には特にお勧めできます。  何もハードルを越えようと耐えながら頑張る必要のない気楽で楽しいヨガを体感してみませんか?  現在は岡山駅近くにある「りぶら」で行われることが多く、たまに「きらめきプラザ」などへ場所が変わることがあるぐらいですが、参加者が増えることを見込んで障害者スポーツセンターや公民館など広い場所が使えないかと検討されているようです。  多くの方の参加をお待ちしています。 *インストラクター:杉山 梢(すぎやまこづえ)さん *電話:090−4803−5199 *メール:japanese.cedar-y-kozu@docomo.ne.jp  上記のインストラクターさんに問い合わせていただいてもいいですし、何か知りたいことがあれば、私、三宅にお問い合わせいただいてもかまいません。  インストラクターさんにお聞きしたところ、日時や内容の説明はできますが、何分視覚障碍者の現状を把握することが現段階ではできていないとおっしゃっていますので、私が一つの窓口になっています。  インストラクターさんのお名前や番号の記載はご本人に承諾いただいていますが、私は番号やメールアドレスなどの記載は控えさせていただきたいので、私に問い合わせ下さる際は問い合わせ先をセンターの方からお聞きいただきますようお願いします。  以上、楽しいヨガの紹介でした。 《 新刊案内 》  センターで新しく受け入れた図書をご紹介します。どうぞご利用ください。  今月は、デイジーが21タイトル、点字が6タイトルです。  なお、返却期限は資料が届いてからお手元に2週間です。  延長を希望される場合は、ご連絡をお願いいたします。 ●録音図書 ◎一般向け図書 〇社会科学(3タイトル) 書名 フランス人の不思議な頭の中 山口 昌子   著 デイジー10時間20分 三浦 ますみ 音訳 発行 KADOKAWA 2014年 内容 悪口をいってはいけない偉人がいる、好戦的でリベルタン(好色)、夏季のバカンス中は医師すら不在…。21年にわたり新聞社のパリ支局長を務めた著者が、日本人が知らない大国フランスをレポートする。 書名 ニュースで伝えられないこの国の真実 辛坊 治郎   著 デイジー5時間11分 平田 日南子 音訳 発行 KADOKAWA 2015年 内容 東京オリンピックプレゼンで語られた安倍首相の嘘、STAP細胞騒動の黒幕…。言いたい放題、書きたい放題の危ないメルマガ『辛坊治郎メールマガジン』を一冊に。日々のニュースに隠された真実を解き明かす! 書名 執事だけが知っている世界の大富豪58の習慣 新井 直之   著 デイジー4時間34分 塩田 美智恵 音訳 発行 幻冬舎 2014年 内容 「スケジュール帳は常に真っ白」「いつも見切り発車をする」「会議は10分と決めている」…。総資産50億円以上のVIPたちに365日24時間仕えてきた一流執事が、幸福な成功者になるための方法を明かす。 〇芸術・美術(2タイトル) 書名 怖い絵  死と乙女篇 角川文庫 中野 京子   著 デイジー6時間54分 三浦 ますみ 音訳 発行 角川書店 2012年 内容 清楚でロマンチックな「ヴィーナスの誕生」だが、その憂いの陰には? ミケランジェロの「聖家族」に描かれた聖ヨセフの抹殺された事実とは? 本物の恐怖が味わえる名画22点を収録。スリリングな絵の見方、教えます。 書名 エディット・ピアフという生き方 「愛の讃歌」をまっすぐに生きる  新人物文庫 山口 路子   著 デイジー4時間22分 伊丹 明美 音訳 発行 KADOKAWA 2015年 内容 パリのストリートシンガーから出発し、世界の歌姫としてその栄光を極めた歌手エディット・ピアフの歌声は、いまも多くの人に感動を与え続けている。ピアフが残した言葉とともに、命がけで生きることの魅力を描く。 〇文学(16タイトル) 書名 梅の香 出入師夢之丞覚書  ハルキ文庫 時代小説文庫 今井 絵美子   著 デイジー7時間15分 丸山 志世子 音訳 発行 角川春樹事務所 2010年 内容 鴨下道場で師範代を務める夢之丞には、出入師(喧嘩や争い事の仲裁)という裏稼業があった。久しぶりの仕事は、家の売買に関する騒動。義理と人情の町・深川で夢之丞が活躍する時代小説。 書名 路上の幸福者 弁護士中町公一の事件簿 笹倉 明   著 デイジー4時間31分 中原 尚子 音訳 発行 集英社 1990年 内容 巨大都市TOKYO。男と女がうろたえ、怒り、涙する。なぜ彼らの日常が犯罪になるのか?裁判小説の新境地を拓く佳作短篇集。 書名 梅咲きぬ   ラジオ文芸館 山本 周五郎  著 竹内 陶子  朗読 デイジー43分 内容 時代は宝暦年間、舞台は深川の老舗料亭「江戸屋」。女将たちの波瀾の人生を描く人情時代小説。 書名 目には青葉   ラジオ文芸館 重松 清  著 今道 琢也  朗読 デイジー43分 内容 記憶に刻まれた“春”は、何度でも人生をあたためる。憧れ、旅立ち、別れ、幼い 日の母の面影。温かい涙あふれる春の物語。 書名 その日のまえに   ラジオ文芸館 重松 清  著 山下 俊文  朗読 デイジー43分 内容 神さまは意地悪だから、大切なひとを遠くへ連れ去ってしまう。昨日までの暮らしが、明日からも続くはずだった。それを不意に断ち切る、愛するひとの死。 書名 ことば   ラジオ文芸館    小関 智弘  著 堀 伸浩  朗読 デイジー43分 内容 職人のいのちの道具「手」をキーワードに、職人の粋と哀歓を描いた小説集「町工場短編小説集 鉄の花」から「ことば」を収録。 書名 イービーのかなわぬ望み   ラジオ文芸館 小川 洋子  著 柘植 恵水  朗読 デイジー43分 内容 世界の片隅に息づく人々に灯りをともす物語。著者は、「妊娠カレンダー」で芥川賞、「博士の愛した数式」で読売文学賞、本屋大賞を受賞。 書名 オリンポスの聖女   ラジオ文芸館 浅田 次郎  著 伊藤 健三  朗読 デイジー43分 内容 凍てついた心を抱える人々に、救いの手はさしのべられるのか。魂をゆさぶる8編「姫椿」の中から「オリンポスの聖女」の章を収録。 書名 母の言霊   ラジオ文芸館 谷口 雅美  著 田所 拓也  朗読 デイジー43分 内容 九州大学で佐藤剛史が開講している少人数ゼミの課題「自分が生まれた日のこと」のレポートをまとめ、読みやすいように編集して収録した「あなたが生まれた日」から、「母の言霊」の章を収録。 書名 滴る汗   ラジオ文芸館 藤沢 周平  著 石澤 典夫  朗読 デイジー43分 内容 人生のやるせなさ、男女の心の陰翳を、端正な文体で綴る。 書名 枕草子、清少納言の知的世界   古典講読 伊井 春樹  解説 加賀美 幸子  朗読 デイジー37時間56分 内容 2009年4月4日〜2010年3月27日までNHKラジオ第二「古典講読」で全51回放送された番組を1枚のCDに収録。作品の一部を朗読した後、その部分の解説が入る。繰り返しながら全文を読み進めていく。 書名 余命 これからの時間をいかに豊かに生きるか 五木 寛之   著 デイジー3時間8分 塩田 美智恵 音訳 発行 祥伝社 2015年 内容 いまや日本人の4人にひとりが65歳以上。100歳を超えた長寿者は6万人へ。人生百年時代を生きるためには? 五木寛之が、長くて短い余命に向かってのこころの準備を綴る。 書名 夫婦で行く旅の食日記 世界あちこち味巡り  集英社文庫 清水 義範   著 デイジー8時間37分 福島 五重 音訳 発行 集英社 2015年 内容 人気のトルコやインド、珍しいイラン、レバノンなど計24カ国をツアーで訪問。目と舌の記憶だけを頼りに、料理を再現したレシピコラムを収録した“夫婦で行く”旅シリーズ番外編。 書名 NHK障害福祉賞入選作品集  第49回 デイジー4時間12分 内容 最優秀作品「ほほえみだけが、未来を語る」ほか入選作品をまとめたもの。 書名 菊池寛作品集   朗読 菊池 寛  著 青木 裕子  朗読 デイジー4時間53分 内容 2013年6月3日〜2013年6月28日までNHKラジオ第二で全20回放送された番組を1枚のCDに収録。 書名 日本捕虜 ロシア土産話   朗読 伊藤 九吉郎  著 近石 真介  朗読 デイジー2時間29分 内容 2013年7月1日〜2013年7月12日までNHKラジオ第二で全10回放送された番組を1枚のCDに収録。 ●点字図書 ◎一般向け図書 〇社会科学(2タイトル) 書名 高齢者の居住の安定確保に関する法律施行令 高齢者の居住の安定確保に関する法律施行規則 老人福祉法 他 点字2巻 発行 総務省法令データ提供システム 2014年 内容 表題ほか、平成26年6月27日公布の「介護・障害福祉従事者の人材確保のための介護・障害福祉従事者の処遇改善に関する法律」を収録。 書名 日本国憲法の改正手続に関する法律 抄 特定秘密の保護に関する法律 点字2巻 発行 総務省法令データ提供システム 2014年 内容 平成26年6月20日改正の「日本国憲法の改正手続に関する法律 抄」と、平成25年12月13日公布の「特定秘密の保護に関する法律」を収録。 〇芸術・美術(1タイトル) 書名 宮崎駿論 神々と子どもたちの物語  NHKブックス  1215 杉田 俊介   著 点字6巻 下川 恵美子 点訳 発行 NHK出版 2014年 内容 ジブリ中期以降の「飛翔から変身への変化」の背景にある、宮崎駿の抱く時代への危機感とは何か。家族・自然・労働・日本…物語に埋め込まれた想いを、全キャリアを詳細にたどり浮き彫りにする作家論。 〇文学(3タイトル) 書名 サムライブルーの料理人3・11後の福島から 西 芳照   著 点字3巻 杉本 かをり 点訳 発行 白水社 2014年 内容 故郷で被災し避難した後、原発事故の対応拠点に再び戻り、作業員に食事を提供し始めるも、待っていたのは過酷な現実だった。ザックジャパンを支える専属シェフの、3年間の奮闘の記録。福島郷土料理のレシピ付き。 書名 路上のストライカー   STAMP BOOKS マイケル・ウィリアムズ  作 さくま ゆみこ  訳 点字4巻 発行 岩波書店 2013年 内容 虐殺を生きのびたデオは、南アフリカを目指す。ところが苦難の果てに待っていたのは、外国人である自分たちに向けられる憎しみとおそれだった。過酷な運命に翻弄されながらも、デオはサッカーで人生を切り開いていく…。 書名 時をつなぐおもちゃの犬 マイケル・モーパーゴ  作 マイケル・フォアマン  絵 杉田 七重  訳 点字1巻 発行 あかね書房 2013年 内容 イギリスでワールドカップが開催された年、チャーリーは海岸で2人の男性に出会った。その偶然の出会いから、第二次世界大戦後にドイツ人捕虜とイギリスの少女の間に芽生えた友情がよみがえる…。切ないほどにあたたかな物語。