視覚障害者センターだより 〜ロバと五つのにんじん〜 平成27年1月(通巻292号) 発行 岡山県視覚障害者センター 郵便番号 700−0927 岡山市北区西古松268−1 電話  086−244−1121 FAX  086−244−1043 Eメール ossfc@nifty.com 声の欄は随時募集しています。 内容とその形式は問いませんので、皆さまからの原稿をお待ちしています。 読み始めたら途中でやめられなかった面白い本、おいしかった飲食店、便利グッズ、趣味など何でもけっこうですので、ぜひ声の欄に原稿をお寄せください。 今月の内容  お知らせ(5件) センターからのアンケートのお願い 小林政利さんからの声「交通事故体験記」 岡山県立図書館からバリアフリー映画「博士の愛した数式」のご案内 新刊案内をお伝えします。 《 お知らせ 》                                            1.2015年2月の休館日と図書整理日   休館日は毎週火曜日と11日(水)の建国記念の日です。   図書整理日は26日の第4木曜日です。   この日は終日留守番電話対応とさせていただきます。 2.視覚障害者センターからのアンケートにご協力をお願いいたします。   先月号でもお願いしたのですが、まだ回答数が20名弱ということもあり、続けてアンケートを実施したく思います。   利用者の皆様のご意見をお聞かせいただき、当センターの管理運営の参考とさせていただきたく思います。アンケートへのご協力をよろしくお願いいたします。   アンケートは、センターからのお知らせの後ろに載せています。   どのメディアで読んでおられても、メールでの回答が可能な方は、メールでの回答を、それが困難な方は電話での回答をよろしくお願いいたします。   なおアンケートの回答は1月31日までにお願いいたします。 3.2015年版の点字カレンダーを差し上げます。   日本テレビ「小鳩」文化事業団から提供されたものです。  「国立公園の四季」が各月紹介されています。   ご希望の方は、1月15日以後にセンターへ電話かメールでお申し込みください。   残りが10と少なくなりました。お一人一冊でお願いします。   申し込みの順にお送りいたしますが、数に達し次第終了します。 4.PCVOLの例会とガイドつきDVD映画上映のお知らせ。   PCVOLの例会は1月25日(日)の午前中です。   ガイドつきDVD映画上映会はこの日1月25日午後13時からです。   今回の上映作品は、バック・トゥ・ザ・フューチャーです。 5.白杖(直杖)を作っていただけます。   白杖の長さを利用者の身長に合わせて作っていただけます。   身長マイナス40〜45センチメートルが標準のようですが、ご希望の長さのものを作っていただけます。   ただし最も長いものでも131センチメートルです。これ以下であればその長さは自由がききます。   この杖は、ゴルフクラブの不要になったものを再利用して作成したものです。   カーボンシャフトなので非常に軽く、また丈夫です。   上記の身長に合わせる杖をご希望の方はセンターまでお知らせください。   身長に合わせる杖の作成には約2週間お時間をいただきます。   杖は無料で差し上げますが、センターまで受け取りに来てくださればと思います。   来館が難しい方には郵送しますが、送料の実費が必要となります。 《 岡山県視覚障害者センター利用者アンケート 》  いつも当センターをご利用頂き有難うございます。  利用者の皆様のご意見をお聞かせいただき、当センターの管理運営の参考とさせていただきたいと考えております。  アンケートへのご協力をお願い申し上げます。 以下アンケートです。 T.性別をお聞かせください。 1 男性 2 女性 U.年齢をお聞かせください。 1 10歳未満 2 10代 3 20代 4 30代 5 40代 6 50代 7 60代 8 70歳以上 V.どちらにお住まいですか。(市町村まで) W.利用目的についてお聞かせください。(複数回答可) 1 図書の利用 2 パソコンや便利グッズの購入相談  3 福祉相談  4 IT機器の技術相談 5 JBニュースの利用 6 再生機器の借受 7 購買の利用 8 その他(                          )  X.サピエ図書館のデータも含め、1ヵ月に利用される点字及び録音雑誌の利用頻度をお聞かせください。(該当者に限る) 1 現在利用なし 2 1〜3タイトル 3 4〜8タイトル 4 9〜15タイトル 5 16タイトル以上 Y.サピエ図書館のデータも含め、点字及び録音図書の利用頻度をお聞かせください。(該当者に限る) 1 ほとんど利用しない 2 年間 数タイトル 3 月1〜3タイトル 4 月4〜8タイトル 5 月9タイトル以上 Z.職員の対応についてお聞かせください。 1 大変よかった 2 おおむね良かった 3 普通だった 4 やや悪かった 5 悪かった [.当センターから送られる点字並びに録音物の管理状況はどうですか。(該当者に限る) 1 大変よかった 2 おおむね良かった 3 普通だった 4 やや悪かった 5 悪かった \.その他、当センターのサービスや職員の対応でお気づきのことがありましたらお書きください。   ご協力ありがとうございました。 《 声 》 交通事故体験記         センター利用者 小林 政利   平成23年12月15日は、私にとってありがたくない記念日になってしまいました。  路地から不意に飛び出してきた車に突き倒され、救急車で病院に運ばれるはめになってしまいました。  レントゲン検査の結果、左ひざの粉砕骨折と診断されました。  「交通事故としては軽いほうでしょう」と私は反射的に答えました。  こんな時、人は心にもないことを口走るようです。  「でも骨折ですよ」と看護師に言われ、苦笑してしまいました。   手術は翌日の金曜日と決まり、救急病棟で一夜を過ごすことになりました。  午後7時を過ぎていたので食事は用意されていません。  骨は折れていてもおなかはすきます。  そういえば、その日は昼も食べていませんでした。  夜がふけるにつれて猛烈な空腹が襲ってきました。  リュックサックに非常食のチョコレートがあることを思い出し、ひとまずそれをかじって飢えをしのぐことにしました。   しかし、チョコレート一つでは焼け石に水です。  またすぐに空腹が襲ってきます。  長い長い夜でした。  私は、自分が置かれている現実を受け入れることができませんでした。  車はバックで路地から飛び出してきました。  ドライバーは、後ろを確認せずにギヤーをバックに入れてしまったのです。  私がエンジンの音を聞いたのはほんの一瞬でした。  バックにしては強くアクセルを踏み込んだのでしょう。  避けられない事故でした。  それは判っているのですが、数秒早くそこを通っていたら事故には遭わなかった、数秒遅く通っていても事故には遭わなかった、そんな思いが頭の中を駆け巡っていました。  現実を受け入れることができたのは、二日三日過ぎてからです。  歴史にもしもがないように人生にももしもはありません。  数秒早く通るシナリオも数秒遅く通るシナリオも用意されていなかったのです。  そこまで考えて、私はようやく現実に身を任せることができました。   朝になり、「おはようございます」の声と共に看護師が入ってきました。  手術の準備の話かと思ったら、そうではありませんでした。  手術は四日後に延期になったというのです。  土曜日曜は休み、月曜は手術日ではないので、火曜日まで待たなければならないと。  また、急遽変更になったので、朝食も用意されていないとのことでした。  延期の理由も教えてもらえず、あっけにとられている私を残して看護師は出て行きました。 何がどうなったのか、しばらくは状況が飲み込めず、上半身を起こしたまま、看護師の言葉を反復していました。  とにかく、今日の手術がとりやめになったことははっきりしました。  そのとたん、空っぽの胃袋がまた悲鳴を上げ始めました。  これほど大きな病院なら朝食の一人分くらいなんとでもなりそうなものです。  ひどいところへ放り込まれたなあと恨めしく思ったものです。  現金の持ち合わせがないので、売店で食べ物を買ってきてもらうこともできません。  看護師もなにか買ってきましょうかとは言ってくれませんでした。  この時の恨みは後々まで残ることになりました。   空腹の上にもう一つ苦痛が加わりました。  副木の上から巻かれた包帯がじわじわと足を締め付けてきます。  自分で緩めようとしましたが、包帯の端がどこにあるのか判りません。  我慢できなくなって看護師を呼び、緩めてほしいと頼みましたがだめでした。  「先生の許可がないとできません」と言い置いて看護師は立ち去りました。  許可を取りに行ったのだろうと思い、夜まで待ち続けましたが看護師は現れませんでした。 翌日になって現れた時には、締め付けられる苦痛はなくなっていました。  包帯が伸びたのか、足の腫れがおさまったのか、それとも感覚が麻痺したのか、自分でも判らなくなっていました。  苦痛はなくなりましたが、長い副木がまるで鉄のように重く感じられ、寝返りもままなりません。  まるで鎖につながれた奴隷、いや、それよりも不自由な境遇です。   さて、忍耐の日々が過ぎて、手術の日がきました。  と言っても、全身麻酔なので何も覚えていません。  術後、主治医から詳しい説明を聞くことができました。  それによると、骨の破片があっちを向いたりこっちを向いたりしていて、元通り整復できないので、いびつな形のまま、金属のプレートで固定したとのことでした。  私は、予後について率直にたずねてみました。  思いもよらない答えが返ってきました。  ひざは、中途半端に曲がったまま固まってしまう。  もう元には戻らないというのです。  その時、私の口からも意外な言葉が飛び出しました。  「後は自分で治します。」と・・・。  言った後で事の重大さに驚きました。  その日から私の挑戦が始まりました。  ひざは90度以上曲がりません。  まっすぐ伸ばすこともできません。  ほんとうに固まってしまう前にどこまで稼動域を広げられるか、自分との戦いです。  退院後に判ったことですが、後遺症に認定されるか否かは107度が基準になります。  ひざをまっすぐに伸ばした状態を0度とし、そこから107度以上曲がると後遺症にはなりません。  交通事故の被害者にとっては厳しい基準です。  私の場合、この基準をクリアしてしまったので後遺症の賠償金はもらえないことになりました。  ちなみに、ひざ関節の正常な稼動域は、0度から145度だそうです。  この事故には疑問が一つ残りました。  車と接触したのは右足なのに骨折したのは左足です。  なぜそうなったのか、いくら考えても判りません。  歩くときは左右の足を交互に上げますから、右足を上げた時に車と接触すれば、左足に衝撃が加わります。  そういう説も立てられますが、それですべてが説明できるとは思えません。  そういえばステッキの先端も折れていました。右足はまったくの無傷でした。  不思議なことがあるものです。  今回は情けない体験記になってしまいました。  次はもうすこしグレードアップした内容にしたいと思います。 《 バリアフリー映画会 博士の愛した数式のご案内 》  県立図書館では障害者サービスの一環として、「バリアフリー映画会」を開催いたします。  バリアフリー映画では、視覚や聴覚に障害のある方も映画鑑賞が楽しめるよう、視覚障害者向けの音声ガイドが会場に流れる他、聴覚障害者向けの日本語字幕が画面に表示されます。  音声や字幕でセリフや場面の説明が補われるため、高齢の方や日本語学習者、障害のない方もよりわかりやすく鑑賞することができます。 日時   平成27年2月14日(土) 13:30〜16:00 上映作品 博士の愛した数式 会場   岡山県立図書館 2階 多目的ホール 定員   120名 (優先席を含む)先着順 申込不要 (当日先着順)  ※ただし、「見ること」「聞くこと」に障害や困難がある方、車椅子の方には優先席を用意します。  優先席をご希望の場合は、申込用紙に記入のうえ、直接来館かFAX、または電話か、はがきにて、2月7日(土)までにお申し込みください。  お問い合わせ 岡山県立図書館 サービス第一課 総合サービス班 TEL 086−224−1286 FAX 086−224−1208 《 新刊案内 》  センターで新しく受け入れた図書をご紹介します。どうぞご利用ください。  今月は、デイジーが20タイトル、点字が12タイトルです。  なお、返却期限は資料が届いてからお手元に2週間です。 ●録音図書 ◎一般向け図書 〇哲学(2タイトル) 書名 いつも楽に生きている人の考え方 ディスカヴァー携書 069 ウィンディ・ドライデン 著 野田 恭子 訳 デイジー3時間31分 武田 美知枝 音訳 発行 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2011年 内容 日常で味わうネガティブな思いから自由になって楽しく生きるには、さまざまな出来事に対する視点をちょっと変えてみることが大事。いつも楽に生きている人の考え方を身につける10のステップを、具体的に丁寧にガイドする。 書名 ゆかいな仏教 サンガ新書 060 橋爪 大三郎,大沢 真幸 著 デイジー12時間8分 谷 宣雄 音訳 発行 サンガ 2013年 内容 もともとの仏教は、自分の頭で考え、行動し、道を切り拓いていく、合理的で、前向きで、とても自由な宗教だった! 日本を代表する2人の社会学者が、抜群のコンビネーションで仏教の真実の姿を縦横に論じ合う。 〇歴史(1タイトル) 書名 2時間でおさらいできる日本史 近・現代史篇 だいわ文庫 石黒 拡親 著 デイジー6時間57分 内田 和江 音訳 発行 大和書房 2013年 内容 太平洋戦争前の陸軍と海軍の思惑は? 五・一五事件から何が始まった? 明治政府内のライバルは誰と誰? 激動の近現代の日本史を、スラスラ読める文章でわかりやすく解説する。 〇社会科学(1タイトル) 書名 視覚障害者の方へ聞こえにくくなったと感じたら デイジー19分 発行 東京盲ろう者友の会 2013年 内容 「会話をしているときに聞き返すことが多くなった」、「以前より音量を大きくしないとラジオの音が聞こえない」など、聞こえにくさを感じることはありませんか?まずは、ご自身の聞こえの状態を確かめてみてください。 〇自然科学(4タイトル) 書名 いのちを守る気象情報 NHK出版新書 404 斉田 季実治 著 デイジー5時間40分 辻田 峯夫 音訳 発行 NHK出版 2013年 内容 NHKの“お天気お兄さん”による真に役立つ気象情報入門書。台風、大雨、地震、火山など8つの大きな自然災害について、その基本メカニズムや予報・警報の見方、それをどう実際の行動に結びつけるかを解説する。 書名 「先送り」は生物学的に正しい 究極の生き残る技術 講談社+α新書 宮竹 貴久 著 デイジー4時間52分 小野田 映子 音訳 発行 講談社 2014年 内容 悪いことだというイメージがある「先送り」だが、それこそ多くの生き物が進化の過程で身につけてきた賢い生き残り戦術である。死んだふり、擬態、パラサイトなど、「生物に学ぶ先送りの正しさ」について考える。 書名 また立てる・また歩ける寝たきりの人でもできる「足腰体操」 イラスト版   健康ライブラリー 黒沢 尚 著 デイジー3時間1分 発行 講談社 2013年 内容 歩けない人や座って生活している人、ほとんど寝て過ごしている人に向けて、介助者がいてもいなくてもできる「足腰体操」をイラストで紹介します。病気別の体操メニューや、立てる・歩けるようになったあとの注意点も掲載。 書名 ストレスのつらさが消える魔法の習慣 KINDAI E&S BOOK キティこうぞう 著 デイジー3時間19分 上田 あさみ 音訳 発行 近代セールス社 2011年 内容 あなたの生活や考え方のココをちょっとだけ見直してみませんか? ストレスをストレスと感じなくなり、こころが穏やかになる、ちょっとした生活のコツや考え方を紹介します。 〇産業(1タイトル) 書名 調香師が語る香料植物の図鑑 フレディ・ゴズラン グザビエ・フェルナンデス 著 前田 久仁子 訳 デイジー15時間33分 発行 原書房 2013年 内容 フランスのトップクラス調香師38人が、香料植物71種について、プロフィール、香りの特徴、収穫風景、効用、文化、逸話などを網羅しながら、親しみ深い植物への記憶と、調香のコツについて語り、優れた香水群を紹介する。 〇芸術・美術(1タイトル) 書名 下半身に筋肉をつけると「太らない」「疲れない」 だいわ文庫 中野 ジェームズ修一 著 デイジー5時間3分 江本 幸子 音訳 発行 大和書房 2013年 内容 太りやすくなった、体型が崩れてきた、疲れがなかなかとれない…。これらは、すべて下半身の筋肉量の低下が原因。からだが確実に変わる、筋肉をつける習慣と、若返りのための“ゆる筋トレ”&ストレッチを紹介。 〇言語(1タイトル) 書名 聖書をわかれば英語はもっとわかる 西森 マリー 著 デイジー6時間41分 発行 講談社 2013年 内容 日常会話からニュース、さらには映画のセリフやロックの歌詞まで、聖書に由来した人気の高い表現約100フレーズを紹介。言葉に込められた「裏の意味」がわかると、英米社会の真の姿が見えてくる。 〇文学(6タイトル) 書名 新・日本文壇史  第9巻 大衆文学の巨匠たち 川西 政明 著 デイジー15時間29分 発行 岩波書店 2012年 内容 関東大震災後、マスメディアの発達によって大衆性に富んだ文学が大量生産されるようになった。吉川英治、山本周五郎、吉村昭、檀一雄、江戸川乱歩、松本清張ら巨匠たちの生涯と作品を生きいきと描く。 書名 新・日本文壇史  第10巻 日本文学から世界文学へ 川西 政明 著 デイジー16時間43分 発行 岩波書店 2013年 内容 丹羽文雄や舟橋聖一から、吉行淳之介、古井由吉、安部公房、遠藤周作、大庭みな子、三島由紀夫、川端康成、村上春樹まで、戦後日本の文学世界に迫る。 書名 戦前探偵小説四人集  論創ミステリ叢書 50 羽志 主水,水上 呂理,星田 三平,米田 三星 著 横井 司 叢書監修 デイジー19時間1分 発行 論創社 2011年 内容 アンソロジー常連作家4人の多彩な作品全31編を収録。巻末には解題を掲載する。 書名 おかやま雑学ノート  第11集 赤井 克己 著 デイジー4時間24分 福島 五重 音訳 発行 吉備人出版 2014年 内容 歴史から消えた美作鶴田藩の悲劇、姫路藩家老河合寸翁のすごい藩政改革、そして山田方谷大河ドラマ署名運動の挫折…。旺盛な好奇心とねばり強い取材力で地域を読み解く、おかやま雑学ノート第11弾。 書名 僕が見つからない あるひきこもり少年の「再生の詩」  小学館文庫 山崎 修利 著 デイジー3時間38分 加藤 智子 音訳 発行 小学館 2003年 内容 山崎修利くんは生まれ育った福島を離れ、家族で沖縄へ移住した。この引越の裏には受験戦争に巻き込まれず、個性を伸ばす教育を受けさせたいという両親の思いがあった。だが、彼は中学入学後三か月で突然、不登校となり自宅にひきこもってしまう。 書名 月長石    創元推理文庫 ウイルキー・コリンズ 著 中村 能三 訳 デイジー25時間47分 小寺 薫 音訳 発行 東京創元社 1970年 内容 インド寺院の秘宝、黄色のダイヤと言われる月長石は、数奇な運命の果て、イギリスに渡ってきた。しかし、その行くところ常に謎のインド人の影が現れる。 ◎児童向け図書 〇文学(3タイトル) 書名 路上のストライカー  STAMP BOOKS マイケル・ウィリアムズ 作 さくま ゆみこ 訳 デイジー7時間22分 発行 岩波書店 2013年 内容 虐殺を生きのびたデオは、南アフリカを目指す。ところが苦難の果てに待っていたのは、外国人である自分たちに向けられる憎しみとおそれだった。過酷な運命に翻弄されながらも、デオはサッカーで人生を切り開いていく…。 書名 時をつなぐおもちゃの犬 マイケル・モーパーゴ 作 マイケル・フォアマン 絵 杉田 七重 訳 デイジー1時間50分 発行 あかね書房 2013年 内容 イギリスでワールドカップが開催された年、チャーリーは海岸で2人の男性に出会った。その偶然の出会いから、第二次世界大戦後にドイツ人捕虜とイギリスの少女の間に芽生えた友情がよみがえる…。切ないほどにあたたかな物語。 書名 ただいま!マラング村 タンザニアの男の子のお話 ハンナ・ショット 作 佐々木 田鶴子 訳 斉藤 木綿子 絵 デイジー2時間10分 発行 徳間書店 2013年 内容 アフリカのタンザニアに住むツソは、ある晩、おにいちゃんと家を逃げ出して、バスターミナルのある町にたどりついた。ところが、おにいちゃんとはぐれてしまって…。路上でくらすことになった男の子の、実話にもとづくお話。 ●点字図書 ◎一般向け図書 〇社会科学(2タイトル) 書名 高校生からわかる 政治のしくみと議員のしごと 山田 健太,三木 由希子 編 点字3巻 発行 トランスビュー 2013年 内容 いま私たちが考えなければならない日本の問題を、憲法・人権・社会保障・財政・安全保障・教育・政治と議会の7分野に分け、79のQ&A形式でわかりやすく解説。 書名 意識をデザインする仕事 「福祉の常識」を覆すピープルデザインが目指すもの 須藤 シンジ 著 点字3巻 発行 阪急コミュニケーションズ 2014年 内容 次男が障害を持って生まれてきたことをきっかけに、障害の有無に関係なく誰もが使えて、「カッコいい」と思える靴があったらいいのにと、ファッションの企画を通して福祉を変える活動をしてきた著者。 〇自然科学(1タイトル) 書名 いのちと重金属 人と地球の長い物語   ちくまプリマー新書206 渡邉 泉 著 点字3巻 発行 筑摩書房 2013年 内容 文明を躍進させたり、生物の身体の調子を整えたりする一方で、毒や公害の要因となって、人を苦しめる重金属。多くても少なすぎても困る存在である重金属とは何か? 〇技術・工学(1タイトル) 書名 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 渡邉 格 著 点字3巻 右近 安美 点訳 発行 講談社 2013年 内容 お金中心の「腐らない」経済から、発酵を繰り返す「腐る」経済へ。「不思議なパン屋」が起こす、静かな革命とは。祖父と父の教え、田舎の自然の恵み、古民家に棲みつく天然菌…。すべてが一つになった奇跡のパンの物語。 〇文学(2タイトル) 書名 池谷敦子 点字詩集 指先から広がる想像の翼 初版 池谷 敦子 著 点字1巻 発行 株式会社 美研インターナショナル 2014年 内容 「素朴なはなし」「らぶか」など50編の詩を収録。点字墨字併記。 書名 遠きに目ありて    創元推理文庫 天藤真推理小説全集 天藤 真 著 点字6巻 浮田 育子 点訳 発行 東京創元社 1997年 内容 重度の脳性マヒの少年と、ふとしたきっかけで知り合った真名部警部。「多すぎる証人」や「宙を飛ぶ死」など難事件を抱えこみ、行き詰まった時に訪れる場所は少年信一の家。そこで、事件の経過を話すと次々と事件が解決していく…。 ◎児童向け図書 〇文学(6タイトル) 書名 おはなしのろうそく27・28 東京子ども図書館 編 点字1巻 発行 東京子ども図書館 2012年 内容 幼児から小学校中・高学年まで楽しめる日本や外国の昔話・創作などを、実際に子どもたちに語った経験をもとに編集。「がちょうはくちょう」(ロシアの昔話)、「おばけ学校の三人の生徒」(松岡享子作)など8話を収録。 書名 妖怪一家 九十九さん 富安 陽子 作 点字1巻 発行 理論社 2012年 内容 人間たちに混じって、こっそり団地生活を始めた妖怪一家七人。お父さんはヌラリヒョン、お母さんはろくろっ首、おじいちゃんは見越し入道、おばあちゃんはやまんば、子どもたちはサトリにアマノジャクに一つ目小僧。最も大切なルールは「ご近所さんを食べないこと」だというのですが…。 書名 妖怪一家の夏まつり 富安 陽子 作 点字2巻 発行 理論社 2013年 内容 巨大団地に住んでいる七人家族の妖怪一家。やまんばのおばあちゃんが団地の「夏まつり実行委員会」の委員長に選ばれてしまって、さあ大変!盆踊りのやぐらをたてるために、決して動かしてはいけないと言われていた封印の石をどかしてしまったことで起こる大騒動。 書名 ふしぎな八つのおとぎばなし エイキン ジョーン 文 こだま ともこ 訳 点字2巻 発行 冨山房 2012年 内容 森をさまようクマと結婚したいむすめ、歌をうたう青いくつ、ピンクのヘビ、火星人に捨てられた怪獣などが、予想もつかない物語を繰り広げる現代のおとぎばなし。 書名 緑の精にまた会う日 ニューベリー リンダ 作 野の 水生 訳 点字2巻 発行 徳間書店 2012年 内容 英国の自然の精霊グリーンマンの伝説をもとに綴る、緑の精と都会に住む少女の不思議なめぐりあいの物語。 書名 ホートン・ミア館の怖い話 プリーストリー クリス 著 西田 佳子 訳 点字3巻 発行 理論社 2012年 内容 ホートン・ミア館に向かう馬車の中、マイケルは泣きたい気持ちになっていた。知らない人と一緒にクリスマスを過ごすなんて嫌だ。そう思いながら、ぼんやり窓の外をながめていると、闇の中にずぶ濡れの女の顔が浮かび上がった…。