視覚障害者センターだより 〜ロバと五つのにんじん〜 平成24年2月(通巻257号) 発行:岡山県視覚障害者センター 郵便番号700-0927 岡山市北区西古松268-1 電話:086-244-1121 FAX:086-244-1043 Eメール:ossfc@nifty.com  声の欄は随時募集しています。内容とその形式は問いませんので、皆さまからの原稿をお待ちしています。 お勧めの本やテレビ・ラジオ番組、便利グッズ、食べ物どころ、趣味など何でもけっこうですので、ぜひ声の欄に原稿をお寄せください。  今月はお知らせの後に、3月18日の視覚障害者用日常生活用具展示販売と歩行補助具体験会の案内、三宅好美さんからの「声その5」と影山 智雄さんからの還暦を迎える原尾島の岡盲を掲載いたします。 今月の内容 お知らせ(8件)、声2件、新刊案内をお伝えします。 《お知らせ》   1.2012年3月の休館日と図書整理日   休館日は毎週火曜日と21日(水曜)の春分の日の振替休日です。図書整理日は3月22日の木曜日です。この日は終日留守番電話対応とさせていただきます。 2.館内禁煙に関してご協力をお願いいたします。   センター便りでお知らせしていました3階ロビーの灰皿を昨年の12月末で撤去させていただきました。今後は携帯用の灰皿を個人で用意していただき、館外での喫煙にご協力をよろしくお願いいたします。 3.障害者ITサポートセンターおかやまをご存知でしょうか。   視覚障害者が初めてパソコンを使おうとするときには、さまざまなハードルがあるため、すぐには使えないのが現状です。そんな時この障害者ITサポートセンターへ電話相談してみると、ご自宅でのサポートが受けられるかもしれません。ここには音声パソコンのボランティア講座を終了された方が多数登録されています。連絡先はTEL(086)224-4670です。   パソコンを使われている方はもちろん、これから始めてみようと思われている方も、気になること、わからないことなどがあれば、ぜひこのサービスを使って知的好奇心を満たしてみませんか? 4.1階のロビーにはPCーTalkerの入ったデスクトップパソコンが1台あります。これはwindows7パソコンで、有線lanでインターネットに接続しています。ソフトとしては高知システム開発のほとんどのものと視覚障害者用に開発されたソフトが入っています。体験可能なのはサピエ図書館のデイジー図書・点字図書の入手、インターネットでの検索、すみ字文書の作成、墨字印刷物の読み上げ、新聞記事の読み上げなどが代表的なものですが、その他多くのことが体験できます。   体験ご希望の方は電話でお申し込みください。 5.点字図書目録の配付について   点字図書の追加目録(2001年4月以降受入分)を近い時期に配付する予定です。   目録のメディアは、点字版、メール版、データCD版、墨字版です。録音版は作成しません。メール版とデータCD版には、テキストデータと点字データを収録する予定です。墨字版は、デイジー図書目録の墨字版と同じく、完成が遅れそうです。完成しましたら、お知らせいたします。   点字図書目録の配付メディアも、原則としてセンターだよりの配付メディアを元にいたします。したがって、センターだよりがカセット版またはデイジー版の方には、そのままでは配付されません。配付をご希望される方は、別のメディアでのご希望のご連絡をお願いいたします。ただし、9月以降にご希望を変更済の方には、そのメディアで配付いたします。 6.センター便りは昨年の9月号から視覚障害者センターのホームページに載せています。したがって、声の欄に原稿を寄せてくださった方の名前も載ります。ご都合が悪い方は、原稿にそのむね書いてくださるか、センターへご連絡ください。よろしくお願いいたします。 7.「所得税確定申告の手引き」のテープを貸し出します   「平成23年分所得税確定申告の手引き(確定申告書B用)」のカセットテープ(全2巻)を貸し出しますので、ご希望の方はセンターまでご連絡ください。 8.1月号でご協力のお願いをしましたアンケートに多数の方から回答をいただきました。今後のセンターの運営の参考にさせていただきます。ありがとうございました。 《視覚障害者用日常生活用具展示販売と歩行補助具体験会のお知らせ》     点字ブロックの碑支援会議 代表 竹内昌彦  3月18日は「点字ブロックの日」です。1967(昭和42)年3月18日に、三宅精一氏が考案された世界で最初の点字ブロックが、岡山市中区の原尾島交差点に敷設され、2010(平成22)年のこの日に点字ブロックの石碑が建立されました。  これらの事業を記念して点字ブロックの碑支援会議は、毎年記念イベントを計画しておりますが、今年は旭ライオンズクラブが主体となり、岡山県視覚障害者協会の協力を得て、標記の行事を実施することになりました。内容は盛りだくさんです。多数のご来場をお待ちしております。 日時:平成24年3月18日(日)10時〜16時 会場:岡山市デジタルミュージアム(JR岡山駅西口リットシティービル5階) 内容  @ 日常生活用具展示販売(約20社が出展販売)  A 歩行補助具体験(2階ロビーから岡山駅西口方面に向けて、盲導犬ロボットとナビゲーションシステムの体験)  B 点字ブロックの石碑見学(会場から車で片道約15分のところにある石碑の見学、記念撮影など)  C 点字ブロックの日記念式典(午前11時より会場横のロビーで短時間実施。参加者100名には点字ブロックの煎餅を差し上げます) 参加費:いずれも無料 申込:展示会場への参加は自由ですが、次のことをご希望の方は予約が必要ですので、3月5日(月)までに、ご希望の時間帯を岡山県視覚障害者協会にお申込みください。ただし、ご希望の時間帯は、後日事務局で調整させていただく場合がありますので、ご了承ください。 @ 盲導犬ロボット体験(所要時間15分) A 歩行ナビゲーションシステム(所要時間15分) B 点字ブロックの石碑見学(所要時間40分) 岡山県視覚障害者協会:電話 086−271-0933(平日8時30分〜17時) 《 声1 》  いろんな人といろんな場所、そしてパソコンとの出会い その5 利用者 三宅好美  パソコンをすでにお使いの方はご存知と思いますが、ホームポジションというのがあります。ですが、私は8本の指をキーの上に静止させることはできません。むろん上下左右に移動させることもできません。そのためどのキーがどのあたりにあるかというのを覚えているので、その配列を頭に描いて、どのキーを叩くときも、だいたいこの辺りだろうという単なる勘で打っています。ですから必然的に間違いは多くなりますし、スピードも遅いです。ですがプロセスはどうであれ、できるとできないでは大違いだと思いませんか。「打てるようになったのなら、なぜ自分のパソコンを買わないの?」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これにはちゃんとした理由があります。  それは先に述べた五人の先生方に白杖を使っての歩行やパソコンの知識キーの叩き方等、プロの訓練士の方に教わるため、埼玉県所沢市にある国立障害者リハビリテーションセンターに、近々入所することが決まっているからです。ここで一定期間入所して、しっかり訓練を受けると、困難だと思われていたものがそう思わなくなり、人生感が変わるとのこと。その確率は100%だそうです。予定では半年くらい滞在しようと思っています。ここで訓練を受けて大きな力を身につけて、今より何倍も成長して明るい道が開けることを楽しみにしています。訓練を終えて再び岡山に帰ってくる頃には、お世話になった方々に恩返しができるようになっていたい。以前の私のように困ったり悩んだり、立ち止ったりしている人達の手助けができるようになっていたいと思っています。  次号に続く。 《 声2 》 還暦を迎える原尾島の岡盲 影山 智雄  昭和27(1952)年2月16日、岡山盲学校は同居していた西古松の聾学校と別れて、現在の原尾島に移転して参りました。  周囲を山に囲まれたこの地では、冬には朝10時にならないと日が昇らないといわれ、夕方も4時には日が陰るとか。  スクールバスは座席数37で、全部が長椅子、紺色に10センチメートルほどのあずき色の帯が入り、窓枠がクリーム色をしておりました。朝日の射しはじめた原尾島の地にやって来て外に降り立つと、一面の雪景色、昨日まで降った雪がまだ十分残っており、冷たい風が、体を硬くさせたものです。 今日のこの日を迎えるには、それから更に1年と2ヶ月さかのぼらなくてはなりません。 昭和25(1950)年12月20日の未明、当時としてはとても大きく悲惨な火災が発生し、同居していた聾生16人がその犠牲となったのです。  私はこの年に小学部1年生に入学しておりましたので、もちろんこの火災は身をもって体験することとなりました。しかし、これによって燃え上がったものは建物の火災だけではなく、かねてよりくすぶっていた盲聾の分離問題でした。そしてこの火災がきっかけで、燃え上がった火の手は、翌年昭和26年度の同盟休校という形に発展していき、約8ヶ月の論争の結果、盲が折れて原尾島に移転する結果となりました。  年が明けて昭和27年正月には、かわいいスクールバスがやって来ました。  そのバスでさっそく新しい学校の見学体験に行き、大元は雪でないのに、原尾島は曇り空で、雪が降っていました。私達はこの景色に無邪気に喜んで雪合戦をしてはしゃいだものでした。  移転した当時の原尾島は、高校が使っていたとかいう古い校舎を間仕切りしたもので、玄関に入るとまっすぐに廊下が伸びていて1列目は左右に管理棟と小学部、2列目はトイレ、3列目は左右に講堂や中高部棟、そして4列目は両側を1メートルほどの板貼りで囲まれた通路があって、左にだけ教室がふたつありました。ここまで上ってくると、さすがに人気も少なくなり吹き抜ける風も寂しく山を通っていきます。でも私はこの場所がとても好きでした。まだ小3のころでしたが、大好きな友と、時を忘れてよく話し込んだものでした。  寄宿舎は大きな部屋が二つずつあるとても古い2階建で、ここは女子寮と食事時には食堂を兼ねていたのです。  男子はというと、新築の木造平屋建て2棟がすでに建設済で、それぞれに10畳の部屋が三つと寮母と先生の4畳半の部屋がありました。古い2階建を「暁寮」、そしてそれから南へ向けて「朝日寮」、「平和寮」と名付けて、ここから新転地での岡盲の新しい歴史が始まったのです。これを書いている私はその後10年と2ヶ月の間この地で色んなものをもらって成長させていただくことになります。  今年は昭和に換算すると87年、間もなく移転して丸60年を迎え、人でいえば還暦に当たります。新年を迎えてこのことに気づかされた私が矢も楯もたまらず、とりあえずつたない文章を書いてみました。下調べもしないで、当時の子供の感性で受けとったままを書きましたので、事実と異なったところがあればどうかあしからずお許しください。  60歳になる原尾島の岡盲。これまでに先輩たちをはぐくみ育ててくれたように、現在の未来の生徒達をどうかよろしく。 ■新刊案内 センターで新しく受け入れた図書をご紹介します。どうぞご利用ください。 今月は、デイジーが30タイトル、カセット1タイトル、点字が4タイトルです。 ●録音図書 ◎ 一般向け図書 ○ 社会科学 書名:これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学 マイケル・サンデル 著、  鬼澤忍 訳 デイジー(17時間3分) 発行:早川書房 2010年 内容:金持ちに高い税金を課し、貧しい人々に再分配するのは公正なことだろうか。「正義」をめぐる哲学の問題を、古今の哲学者の思想を例に問い直す。 書名:箸の民俗誌 斉藤たま 著 デイジー(6時間26分) 発行:論創社 2010年 内容:日本人の食卓に欠かせない箸。各地に見られる桑や南天の箸から、香り高いクロモジの箸、九州の正月箸・栗箸など、さまざまな箸の由来を全国にたずねる。 書名:落し紙以前 斉藤たま 著 デイジー(8時間58分) 発行:論創社 2005年 内容:トイレットペーパーが普及する以前、何で拭いていたのか?葉っぱ、藻、とうもろこし皮、木ベラ竹ベラ、藁、それから縄も?日本各地を訪ね歩いて聞き集めた便所にまつわる民俗誌。 書名:賽銭の民俗誌 斉藤たま 著 デイジー(6時間53分) 発行:論創社 2010年 内容:銭の前は米、米の前は石だった…。日本人はなぜ賽銭を放り投げるのか。賽銭本来の姿とは。賽銭にはどんな思いをこめたのか。賽銭にまつわるあれこれを、日本各地にたずね歩く。 書名:まよけの民俗誌 斉藤たま 著 デイジー(7時間19分) 発行:論創社 2010年 内容:人びとは臭いニンニク、棘のあるヒイラギを家の周りに取り付けて、まものの侵入を防いできた。北海道・二風谷のテッコッペから福島市のサルッコ、沖縄・石垣島のヤドブレまで、今に伝わる各地のまよけの風習を拾い集めた記録。 ○ 自然科学 書名:菊川怜の数学生活のススメ For Beautiful Mathematics Life 菊川怜 著 デイジー(5時間44分) 辻田 峯夫 音訳 発行:日本文芸社 2011年 内容:新しい高速道路、どれだけ時間短縮できる? 降水確率って本当に"確率"? 数学を身近な生活に引き寄せたQ&Aを通して、「考える過程」を楽しみつつ、「数学」センスを磨ける本。菊川怜さん選りすぐりの57テーマを収録。 書名:養老孟司の人間科学講義 養老孟司 著 デイジー(8時間21分) 谷 宣雄 音訳 発行:筑摩書房 2008年 内容:ヒト本来の二つの情報系である「遺伝子」と「脳」から人間を捉え直し、全ての基礎をヒトにおくことで、現代科学(および社会)が抱えているさまざまな問題に迫る。「唯脳論」以来の思索を凝縮した、待望の本格論考。 書名:ライオンのクリスチャン 都会育ちのライオンとアフリカで再会するまで アンソニー・バーク、ジョン・レンダル 著、  西竹徹 訳 デイジー(4時間35分) 発行:早川書房 2009年 内容:1970年代初頭、2人の若者はともに暮らしたライオンをアフリカの野生に戻す試みを行った。その1年後、彼らは再びアフリカを訪れる。ノンフィクション。 書名:狭心症・心筋梗塞正しい治療がわかる本 野々木宏 著  福井次矢 責任編集 デイジー(8時25分) 発行:法研 2009年 内容:予防策から発作がおきたときの対処まで、狭心症・心筋梗塞の最新の標準治療を詳しく解説。これだけは聞いておきたい治療のポイントQ&A、循環器専門医のいるおもな施設リストも収録。 書名:ぜんそく正しい治療がわかる本 足立満 著  福井次矢 責任編集 デイジー(11時間41分) 発行:法研 2010年 内容:吸入ステロイド薬を中心とした治療で発作を予防すれば、ぜんそくを持つ人も健康な人と変わらない生活が送れます。子どもからお年寄りまで、安全で効果的なぜんそくの自己管理法と生活上の注意を解説します。 書名:痛風・高尿酸血症正しい治療がわかる本 川合真一 著  福井次矢 責任編集 デイジー(5時間20分) 発行:法研 2010年 内容:痛風は、痛みがおさまってからの治療がポイント。尿酸値をいかにコントロールし、その後の合併症を予防するか。尿酸値高めの人に役立つ生活習慣見直しのポイント、病気や治療薬についての正しい知識を解説する。 書名:関節リウマチ正しい治療がわかる本 尾崎承一 著  福井次矢 責任編集 デイジー(6時間27分) 発行:法研 2008年 内容:痛みと腫れが劇的にとれる! 関節リウマチの治療法は、近年、新薬の登場によりめざましい進歩をとげている。関節の破壊をくい止める最新の治療を中心に、今後の動向を含めくわしく解説する。 書名:統合失調症正しい治療がわかる本 中込和幸 著 福井次矢 責任編集 デイジー(5時間5分) 発行:法研 2009年 内容:統合失調症の治療について、薬・リハビリ・地域の支援という三本柱を基本に、焦らず、無理せず、徐々に回復を促す治療法を解説。家族や周囲の人たちへのアドバイスも満載。 書名:うつ病正しい治療がわかる本 樋口輝彦 著 福井次矢 責任編集 デイジー(5時間) 発行:法研 2009年 内容:休養・薬物療法・精神療法・環境調整を組み合わせた正しい治療で、ほとんどのうつ病が治る。治りにくいタイプに有効な治療法もわかってきた。治療方法を中心に再発予防のポイントや家族へのアドバイスなども詳説。 書名:腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症正しい治療がわかる本 近籐泰児 著 福井次矢 責任編集 デイジー(7時間53分) 発行:法研 2010年 内容:腰痛、脚の痛みやしびれの原因となる腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症の最新の標準治療を紹介。悪化や再発を防ぐ生活習慣や運動、治療のポイントQ&A、脊椎脊髄病の専門医のいる施設リストなども掲載。 書名:変形性膝関節症正しい治療がわかる本 黒田栄史 著  福井次矢 責任編集 デイジー(5時間52分) 発行:法研 2009年 内容:膝の痛みは「まず自分で治す」が基本。痛みに効く「運動」を多数紹介し、生活上の工夫や進行期の手術選択のポイントなど、変形性膝関節症の初期から進行期までの、膝の痛みとのつきあい方を網羅。 書名:アトピー性皮膚炎正しい治療がわかる本 古江増隆 著  福井次矢 責任編集 デイジー(7時間8分) 発行:法研 2008年 内容:アレルギー体質でない人でもかかるのがアトピー性皮膚炎。まちがった対応でこじらすことも…。保湿を第一歩として、ステロイドの正しい使い方や最新の薬、生活上の注意についてくわしく紹介。 書名:乳がん正しい治療がわかる本 中村清吾 著  福井次矢 責任編集 デイジー(5時間47分) 発行:法研 2008年 内容:乳がん治療は日々進化する。いまや乳房温存は当然、いかに小さく切り、体への負担を軽くするかが追求されている。手術前の薬物療法など最新の標準治療を紹介した、「切る」前にぜひ読んでおきたい一冊。 ○産業 書名:世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」 川口盛之助 著 デイジー(5時間31分) 江本 幸子 音訳 発行:ソフトバンククリエイティブ 2010年 内容:新しいステージに突入した、日本のモノづくり。戦略的に商品機能に込めるべき日本らしさを5つの商品企画ビジョンに抽出し、多くの具体例を用いてわかりやすく紹介する。日本の強みを再確認できる手引書。 ○文学 書名:贋作吾輩は猫である 内田百間 著 デイジー(7時間45分) 豊福 誠子 音訳 発行:旺文社 1984年 内容:1906年に水がめに落っこちた漱石の猫が、這いあがるとそこは1943年だった。酒好きのドイツ語教師、五沙弥先生の家にふらりとはいりこみ、風船画伯、役人の出田羅迷、共産党員鰐果蘭哉、馬溲検校などなど、ひとくせもふたくせもある風流人たちが繰り広げる珍妙な会話 書名:小説家族の行方 朝比奈敦 著 デイジー(3時間4分) 伊丹 明美 音訳 発行:ぎじろくセンター 2011年 内容:母親が仕事を続けることに反感を持ち、家を出た長女。弟と妹は母親に協力しながら、それぞれの道を見つけ、自立していく。夫婦、親子一人ひとりが、お互いを理解し、尊重し合い、成熟した家族のあり方をえがく心温まる小説。 書名:みどり色の星 藁科れい 著、   デイジー(9時間15分)  伊丹 明美 音訳  発行:PHP研究所 2011年 内容:19歳のあの日、わたしの人生は運命づけられた。ふと訪ねた研究所で経験した、想像を絶する「時空の旅」。何万年後の未来、地球ではない「みどり色の星」。そして49歳になったわたしは、ついにすべてを思いだす…。 書名:知床の四季を歩く 立松和平  文・写真 デイジー(1時間51分)  カセット2巻 平井 宏道 音訳 発行:樹立社 2007年 内容:知床はただ原始の野性が残っているから貴いのではない。その生態系の中に、人間が見事に位置づけられているからこそ、貴重なのだ−。豊饒な海、無限な森、魂やすらぐ自然の大地。知床の四季を綴り、撮り収めた一冊。 書名:ソーントン・ワイルダー 1 わが町 ソーントン・ワイルダー 著、  鳴海四郎 訳 デイジー(5時間9分) 発行:早川書房 2007年 内容:小さな町で育ち、結婚した男女。しかし幸せに満ちた9年の夫婦生活の後、女性の身には…。日常生活のかけがえのない価値を問う。1938年ピュリッツァー賞受賞。 書名:オリーヴ・キタリッジの生活 エリザベス・ストラウト 著、 小川高義 訳 デイジー(14時間27分) 発行:早川書房 2010年 内容:元数学教師の不器用な生き方は、小さな港町の住人の心を揺り動かしていく。かけがえのない人生を描いた、全13編の連作短編集。2009年ピュリッツァー賞受賞。 書名:拮抗  ディック・フランシス、フェリックス・フランシス 著、 北野寿美枝 訳 デイジー(14時間7分) 発行:早川書房 2010年 内容:英国最大の競馬レースの初日、男性の前に父親と名乗る男が現れたが、暴漢により殺されてしまう。父親は一体何をしていたのか。男性は謎を追い始める。 書名:彷徨える艦隊 旗艦ドーントレス ジャック・キャンベル 著、 月岡小穂 訳 デイジー(12時間32分) 発行:早川書房 2008年 内容:大佐が冷凍睡眠から目覚めると、そこは100年が経過していた。愕然とする彼に与えられた任務は、司令長官として艦隊を故郷へと連れ戻すことだった。 書名:卵をめぐる祖父の戦争 デイヴィッド・ベニオフ 著、 田口俊樹 訳 デイジー(11時間56分) 発行:早川書房 2010年 内容:ナチスドイツ包囲下の飢餓にあえぐ街に暮らす青年は、軍の大佐の娘の結婚式のため、卵の調達を命じられる。戦争の愚かさと、若者達の友情と冒険を描く。 書名:砲艦ホットスパー セシル・スコット・フォレスター 著、 菊池光 訳 デイジー(15時間37分) 発行:早川書房 2010年 内容:重大任務を命ぜられたホーンブロワーは、フランス海軍を相手に奮戦。やがて有能な艦長としての評価を確立していく。シリーズ第3作。 書名:パパ、ママ、あいしてる エレナが残したメッセージ ブルック・デザリック  キース・デザリック 著、 青山陽子 訳 デイジー(9時間6分) 発行:早川書房 2010年 内容:悪性の脳腫瘍で亡くなった6歳の少女エレナ。彼女は生前、家のあちこちに手紙を隠していた。それは家族に愛を伝えるものだった。感動の実話。 ◎児童向け図書 ○文学 書名:黒猫オルドウィンの冒険 三びきの魔法使い、旅に出る アダム・ジェイ・エプスタイン,アンドリュー・ジェイコブスン 著 デイジー(9時間5分) 発行:早川書房 2010年 内容:ちょっとした偶然から魔法使いの使い魔に選ばれた野良猫オルドウィン。さらわれた魔法使いたちを救うため、それぞれの使い魔たちの危険な旅が始まる。 ●点字図書 ○歴史 書名:進化考古学の大冒険 松木武彦 著 点字4巻 発行:新潮社 2009年 内容:私たちの祖先はなぜ土器に美を求め、農耕とともに戦争を始め、巨大な古墳を造ったのか? 旧石器時代から古墳時代まで、モノを分析して「ヒトの心の歴史」に迫り、日本人の原像をも問い直す考古学の最先端! ○文学 書名:モーロク俳句ますます盛ん 俳句百年の遊び 坪内稔典 著 点字4巻 発行:岩波書店 2009年 内容:俳句は平易に愉しむもの。俳句を愛する著者が、俳句の作法、俳句の歴史、今日的俳句までを軽妙に説く。対談も収録。第13回桑原武夫学芸賞受賞。 書名:水のなかの蛍 池永陽 著 点字5巻 発行:集英社 2006年 内容:「ダイナマイトで爆死するのよ」 優しいだけが取り柄の僕は、謎めいた高校生にそう誘われた。そして古びた洋館アパートの住人、寂れた喫茶店に集う面々の現在 ・過去・未来…。したたかで至純な愛の物語。 書名:サンチョ・キホーテの旅 西部邁 著 点字4巻 発行:新潮社 2009年 内容:人間とは如何なる動物か。人生とは如何なる所業か。人間にとっての記憶と経験の真の意義を問い直す自伝的連作エッセイ。平成21年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。