視覚障害者センターだより 〜ロバと五つのにんじん〜 平成24年1月(通巻256号) 発行:岡山県視覚障害者センター 郵便番号700-0927 岡山市北区西古松268-1 電話:086-244-1121 FAX:086-244-1043 Eメール:ossfc@nifty.com  声の欄は随時募集しています。内容とその形式は問いませんので、皆さまからの原稿をお待ちしています。  今月は先月号に引き続き三宅好美さんからの声その4を掲載いたします。 今月の内容 お知らせ(10件)、アンケート、声、新刊案内をお伝えします。 《お知らせ》   1.2012年2月の休館日と図書整理日   休館日は毎週火曜日と11日(土曜)の建国記念の日です。図書整理日は2月23日の木曜日です。この日は終日留守番電話対応とさせていただきます。 2.館内禁煙に関してご協力をお願いいたします。   先月のセンター便りでお知らせしていました3階ロビーの灰皿を12月末で撤去させていただきました。今後は携帯用の灰皿を個人で用意していただき、館外での喫煙にご協力をよろしくお願いいたします。 3.アンケートにご協力ください。   いつも当センターをご利用頂き有難うございます。   利用者の皆様のご意見をお聞かせいただき、当センターの管理運営の参考とさせていただきたく思います。アンケートへのご協力をよろしくお願いいたします。   アンケート本文はセンターからのお知らせの後ろに載せています。   どのメディアで読んでおられても、メールでの回答が可能な方は、メールでの回答を、それが困難な方は電話での回答をよろしくお願いいたします。   なおアンケートの回答は1月31日までにお願いいたします。 4.障害者ITサポートセンターおかやまをご存知でしょうか。   視覚障害者が初めてパソコンを使おうとするときには、さまざまなハードルがあるため、すぐには使えないのが現状です。そんな時この障害者ITサポートセンターへ電話相談してみると、ご自宅でのサポートが受けられるかもしれません。ここには音声パソコンのボランティア講座を終了された方が多数登録されています。連絡先はTEL(086)224-4670です。   パソコンを使われている方はもちろん、これから始めてみようと思われている方も、気になること、わからないことなどがあれば、ぜひこのサービスを使って知的好奇心を満たしてみませんか? 5.1階のロビーにはPCーTalkerの入ったデスクトップパソコンが1台あります。これはwindows7パソコンで、有線lanでインターネットに接続しています。ソフトとしては高知システム開発のほとんどのものと視覚障害者用に開発されたソフトが入っています。体験可能なのはサピエ図書館の利用、ネットサーフィン、すみ字文書の作成、墨字印刷物の読み上げ、新聞記事の読み上げなどが代表的なものですが、その他多くのことが体験できます。   体験ご希望の方は電話でお申し込みください。 6.点字JBニュースを読んでみませんか。   点字JBニュースは大きく分けて2種の記事からなっています。   1つは視覚障害者に関する様々な記事で、もう1つは日本経済新聞記事から10記事を選んだものです。メール版と点字版の2種で提供しています。メール版は当日にとどきますが、点字版はセンターでの印刷後、郵便で送りますので1日遅れになります。   点字JBニュースを新しく読んでみようと思われる方は、センターまでご連絡ください。費用は無料です。点字版は毎回10ページの片面印刷で22行書かれています。   メール版はパソコンと携帯のメールアドレスをお持ちの方に送っていますが、携帯へは視覚障害者に関する記事のみになります。   また、新しい電話ナビゲーションサービスもスタートしています。   電話番号が0570-021802 (料金10円/分)へお電話し、聞こえてくる指示に従ってくだされば電話でも聞くことができます。 7.センターだよりのメディアの種類   先日ソニーがフロッピーディスクの生産の中止、今度はカセットテープの生産を中止したとのことです。近い将来カセットテープの入手が困難となり、センター便りもカセットでの提供ができなくなると思われます。こういうこともあり、センターとしては、カセットテープ版から他のメディアへの変更を望んでいます。   現在センター便りを以下のどれかの方法で利用者の方々にお送りしています。   @点字版Aカセットテープ版BデイジーCD版(これにはテキストデータと点字データも入っています)Cメール版(本文と添付ファイルでテキストと点字のデータが入っています)   カセットテープ版をご利用の皆様へ、そろそろ他のメディアへの移行を考えていただければと思います。変更してもよいよという方はセンターまでご連絡をお願いいたします。 8.センター便りは昨年の9月号から視覚障害者センターのホームページに載せています。したがって、声の欄に原稿を寄せてくださった方の名前も載ります。ご都合が悪い方は、原稿にそのむね書いてくださるか、センターへご連絡ください。よろしくお願いいたします。 9.点字資料を貸し出します   次の点字資料(3種類)を貸し出しますので、ご希望の方はセンターまでご連絡ください。いずれも全1巻です。 (1)「ユニバーサルデザイン配慮家電製品リスト 平成23年度版」…家電製品協会発行。活字版が一緒に綴じてあります。 (2)「私たちの税金 平成23年度版」…国税庁広報広聴官発行 (3)「出会い、ふれあい、心の輪 平成23年度入賞作品集」…内閣府発行 10.今年の暦の点字冊子をさしあげます   和歌山県のボランティアの方が製作した今年の暦の点字冊子(全1巻)を先着順でさしあげますので、ご希望の方はセンターまでご連絡ください。 《岡山県視覚障害者センター利用者アンケート》  いつも当センターをご利用頂き有難うございます。  利用者の皆様のご意見をお聞かせいただき、当センターの管理運営の参考とさせていただきたいと考えております。アンケートへのご協力をお願い申し上げます。 以下アンケートです。 T.性別をお聞かせください。 1 男  2 女 U.年齢をお聞かせください。 1 10歳未満  2 10代  3 20代  4 30代  5 40代  6 50代  7 60代  8 70歳以上 V.どちらにお住まいですか。(市町村まで) W.利用目的についてお聞かせください。(複数回答可) 1 図書の利用  2 パソコンや便利グッズの購入相談  3 福祉相談  4 IT機器の技術相談  5 JBニュースの利用 6 再生機器の借受 7 購買の利用 8 その他( )  X.1ヵ月に利用される点字及び録音雑誌の利用頻度をお聞かせください。(該当者に限る) 1 現在利用なし  2 1〜3タイトル  3 4〜8タイトル  4 9〜15タイトル  5 16タイトル以上 Y.点字及び録音図書の利用頻度をお聞かせください。(該当者に限る) 1 ほとんど利用しない  2 年間 数タイトル  3 月1〜3タイトル  4 月4〜8タイトル  5 月9タイトル以上 Z.職員の対応についてお聞かせください。 1 大変よかった  2 おおむね良かった  3 普通だった  4 やや悪かった  5 悪かった [.当センターから送られる点字並びに録音物の管理状況はどうですか。(該当者に限る) 1 大変よかった  2 おおむね良かった  3 普通だった  4 やや悪かった  5 悪かった \.その他、当センターのサービスや職員の対応でお気づきのことがありましたらお書きください。   ご協力ありがとうございました。 《 声 》  いろんな人といろんな場所、そしてパソコンとの出会い その4 利用者 三宅好美  センターに初めて行ってから約1ヶ月後、全く使っていなかった父親のパソコンを一時借りて、そのパソコンに練習用の PC-talker を入れていただき、電源の入れ方や切り方、練習の仕方を教えていただきました。そして自宅へ持ち帰り、まずキーボードガイドでキーの配列を覚えることから始めました。配列を覚えた後は、フルキーで単語ぐらいは打てるようにと頑張りました。1日5時間ぐらいはパソコンの前に座って、1日も早く打てるようにと必死でした。  それからまた1ヶ月後、センターで行われる初心者対象のパソコン講習に入れていただいた私は、自分のキーボードを持ってセンターに向かいました。竹内さんが、間違いながらでもキーを叩いて文字入力ができるようになっている私をみて、「三宅さんはご自分で修行されたようで、キーが叩けるようになっているんですよ」と川田所長に言うと、川田所長も「すごい」と褒めて下さいました。講師の方も「諦めちゃいけないっていうことですね。はなまるですよね」と感心されたご様子。  神田さんも私の打った文章をみて、「すごいですね」と笑顔で拍手してくださいました。こうして皆さんに褒めていただけると、「諦めなくてよかった。私にもできるんだ」と思い、本当はうれしくて涙をにじませていました。その結果、4日間のパソコン講習は私にとって大変有意義なものになりました。そこで味をしめた私は、8月に入ると何日もセンターにおじゃまし、ロビーのパソコンをお借りして練習する日が続きました。9月に入るとほぼ毎日のように通い、このころにはサピエ図書館でタイトル名や著者名を文字入力して、好きな本を好きなだけCDやSDカードにダウンロードすることができるようになっていました。  マイブックのほかにもう一つはまったソフトがあります。それはサーチエイドというソフトの中のユーチューブです。これは歌手の名前や曲名、芸能人の名前等を入力すると、その人の歌っている曲やライブ映像、また番組の一部が見られるようになっているものです。これも文字入力ができるようになったからこそ楽しめるようになったことでした。とはいってもまだできないことの方が多い私です。「こんなときはどうすればいいの?解決策はありますか?」とセンターで質問すると、職員の方が私の希望にそえるよう丁寧に教えてくださるので、とても安心してパソコンを利用することができています。  次号に続く。 ■新刊案内 センターで新しく受け入れた図書をご紹介します。どうぞご利用ください。 今月は、デイジーが31タイトル、点字が3タイトルです。 ●録音図書 ◎ 一般向け図書 ○ 歴史 書名:新「関ケ原合戦」論 定説を覆す史上最大の戦いの真実 白峰旬 著 デイジー(5時間55分) 塩田 美智恵 音訳 発行:新人物往来社 2011年 内容:関ケ原合戦について、これまで通説とされていた歴史理解は、徳川幕府によって操作され、明治期の参謀本部が採用したことにより権威づけられたものだった。当時の史料のみから、関ケ原合戦の実像を再構築する。 ○ 芸術 書名:NYアトリエ日記 千住博 著 デイジー(5時間6分) 内田 和江 音訳 発行:時事通信出版局 2011年 内容:目を閉じるとそこには宇宙がある そして私は再び目を開けてその宇宙の絵を描くのだ…。毎日6時30分にアトリエに入り、1日15〜16時間描く日本画家が、創作の喜びと格闘の日々を綴る。 ○ 文学 書名:赤い三角屋根の家 渡辺たかね 著 デイジー(5時間48分) 滝 嘉子 音訳 発行:深夜叢書社 1982年 内容:お母さん、心配しないで下さい。僕だけが、おなかをすかしているのではありません。みんなつらいのです。みんな同じようにすいているのだからがまんできます。 いまおもう、あの戦争の日の家族の絆を−母と子の疎開の記録。 書名:バブル獄中記 長田庄一 著 デイジー(5時間6分) 三宅 佳代子 音訳 発行:幻冬舎 2011年 内容:戦後、焼け野原の東京で貸金業を立ち上げ、一代で東京相和銀行を築いた長田庄一。バブル崩壊で経営破綻、見せかけ増資の疑いで逮捕され、無罪を訴え続けた男が、自らの波瀾の人生を振り返りながら、獄中での日々を綴った手記。 ◎寄贈図書 書名:相沢忠洋 「岩宿」の発見 幻の旧石器を求めて  相沢忠洋 著 人間の記録80 デイジー(7時間58分) 発行:日本図書センター 1998年 書名:鴨居羊子 私は驢馬に乗って下着を売りにゆきたい 鴨居羊子 著 人間の記録79 デイジー(10時間28分) 発行:日本図書センター 1998年 書名:羽仁もと子 半生を語る 羽仁もと子 著 人間の記録44 デイジー(5時間3分) 発行:日本図書センター 1997年 書名:宮崎滔天 三十三年の夢 宮崎滔天 著 人間の記録62 デイジー(11時間5分) 発行:日本図書センター 1998年 書名:アルツハイマー病正しい治療がわかる本 栗山勝 著 EBMシリーズ  デイジー(5時間59分) 発行:法研 2008年 書名:前立腺がん正しい治療がわかる本 村石修 著 EBMシリーズ  デイジー(5時間52分) 発行:法研 2008年 書名:藤原義江 流転七十五年 オペラと恋の半生 藤原義江 著 人間の記録73 デイジー(10時間2分) 発行:日本図書センター 1998年 書名:森繁久彌 隙間からスキマへ  森繁久彌 著 人間の記録78 デイジー(6時間32分) 発行:日本図書センター 1998年 書名:落語大百科 1 川戸貞吉 著 デイジー(16時間8分) 発行:冬青社 2001年 内容:著者がこれまで聞いてきた落語の筋書きとエピソードをつづった、落語を聞いたことのない人への案内書である。また、戦後から平成に掛けてどういう落語が演じられていたかというひとつの資料でもある。本巻には、「あ」〜「か」を収録。巻末には五十音順の注釈あり。 書名:落語大百科 2 川戸貞吉 著 デイジー(15時間16分) 発行:冬青社 2001年 書名:落語大百科 3 川戸貞吉 著 デイジー(14時間51分) 発行:冬青社 2001年 書名:落語大百科 4 川戸貞吉 著 デイジー(15時間31分) 発行:冬青社 2002年 書名:落語大百科 5 川戸貞吉 著 デイジー(18時間10分) 発行:冬青社 2002年 書名:Jブンガク 英語で出会い、日本語を味わう名作50 ロバート・キャンベル 編 デイジー(11時間11分) 発行:東京大学出版社 2010年 書名:宇治拾遺物語 上 三木紀人 解説 デイジー(38時間15分) 書名:暗泉空談   中村真一郎 著  ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:左腕とキャッチボール  谷村志穂 著  ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:事故専務 城山三郎 著   ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:水仙月の四日 宮沢賢治 著   ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:晴天の万国旗 森浩美 著  ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:月夜の夢 伊藤桂一 著  ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:杜子春 芥川龍之介 著 ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:ローマンホリデイ 石田衣良 著 ラジオ文芸館 デイジー(40分) 書名:NHK障害福祉賞入選作品集 第45回 NHK厚生文化事業団テープライブラリー 製作 デイジー(4時間23分) 書名:小泉八雲著作集 小泉八雲 著  NHK厚生文化事業団テープライブラリー 製作 デイジー(6時間15分) 書名:福沢諭吉作品集 福沢諭吉 著 NHK厚生文化事業団テープライブラリー 製作 デイジー(3時間45分) 書名:二葉亭四迷作品集 二葉亭四迷 著 NHK厚生文化事業団テープライブラリー 製作 デイジー(7時間30分) ●点字図書 ◎一般向け図書 ○自然科学 書名:共用品という思想 デザインの標準化をめざして 後藤芳一、星川安之 著 発行:岩波書店 2011年 点字4巻 書名:障害者施策の概況 障害者白書 平成22年度 内閣府 編 点字1巻 ○芸術 書名:人はなぜスポーツするのか 海老沢泰久 著 点字4巻  中桐 麻美子 点訳 発行:ランダムハウス講談社 2009年 内容:1998年、サッカーのW杯フランス大会に初出場した日本代表はなぜ惨敗したのか?日本のゴルフと世界のゴルフはどう違うのか?音速の貴公子・セナは何を見つめて走っていたのか?スポーツにしか宿らない肉体と精神の感応を鋭くえぐりだしたエッセイ集。