岡山県視覚障害者センター 令和4年度 事業報告書 1 視覚障害者情報提供施設としての業務活動を通じて、利用者の生活の質的向上と福祉の増進に寄与することを目的とした。また、この目的を遂行するための取り組みとして、以下のことを計画し実施した。 1)岡山県下に在住する視覚障害者のうち、本人の意思で登録申請を済ませた者を対象にサービスを行った。また、視覚障害が進行中の人を含め、中途視覚障害者の相談や自立支援に努めた。 2)利用者個人の最も利用しやすい方法により、毎月発行の「センターだより」で視覚障害に関するさまざまな新情報、センターの新刊図書の他、ヨガ教室、囲碁クラブ等のセミナーの案内を提供した。センターの活動を広く知ってもらうために視覚障害者センターだよりの活字版をホームページで公開すると共にボランティア版を作成、提供も行なった。また、2月にセンターだよりの読者489人を対象にアンケートを行ない、94名から回答をいただき、その回答率は19.2%だった。視覚障害者のスマホの利用者は徐々に増えてはいるものの、一般に比べるとまだまだ低かった。触って分かるボタンのないことが大きな理由ではないかと思われる。センターに対する様々な要望をまとめ、県にも報告をした。 3)情報提供施設としての機能をより充実させ、点字・録音図書の蔵書を増やす努力をして貸出事業を充実させた。 4)点字情報ネットワーク事業(サピエ)及び点字即時ネットワーク事業(点字JBニュース)の利用者拡大に努めた。 5)情報の獲得に有効な視覚障害者用の音声パソコン・iPhone・iPad等の指導と、それらの環境の整備に努めた。 6)職員研修の機会を増やし、資質向上に努めた。 7)視覚障害者の業団体が研修や会合にセンターの会議室を有効活用できるように努めた。 8)点訳・朗読奉仕員の資質向上のための研修を充実させた。 9)施設の保守管理に努め、来館者の安全確保に留意した。 10)サピエ図書館の体験とデイジー再生機の体験会の開催に努めた。 11)登録者が県下の視覚障害者の15%弱にしか達していない。多くが情報弱者のままで、QOLも低いのではないかと思われる。協会本部・岡山県眼科医会・県市町村の障害福祉窓口担当者と協力し、登録者の増加に努めたが、既存登録者の中でお亡くなりになる方が多く、新規登録者数より3名多かった。結果登録者数の減となり、15%に至らなかった。 12)身体障害者手帳を交付されていない視覚障害者の登録に努めた。 2 運営方針   受託事業の推進  1)岡山県視覚障害者センターの管理運営 (a)施設管理・・・・・・施設の保守維持管理   (b)点字図書館業務・・・点字と録音図書・雑誌の貸し出し、利用者のニーズに応じた蔵書の充実 (c)施設利用・・・・・・教養文化活動による施設利用の促進、カルチャー教室は中止、業団体や任意グループの会議室利用促進  2)点字情報ネットワーク事業(サピエ)   全国ネットによる他館との相互貸借制度の活用  3)特別活動委託事業 (a)日常生活へのサービス 平成26年5月に発足した岡山県視覚障害者協会本部新規事業「みちしるべ」に協力し、以下を行った。 (中途視覚障害者の相談、歩行・点字・音声パソコンの指導、日常生活情報の充実等) (b)地域ボランティア研修 ボランティアの養成と質的向上の支援 (点訳・音訳図書の製作、音声パソコン等) (c)サピエ図書製作ボランティア養成 サピエ図書製作のためのボランティアの指導等に力を入れた。また点字図書やデイジー図書の製作に取り組むため、ノートパソコンを8台購入した。  4)その他の受託事業   点字即時情報ネットワーク事業の利用促進 (点字JBニュースの点字印刷・発送・メール版の発信、地域からの情報発信への取り組み) ここまで